2017/06/23
防災・危機管理ニュース

東京都は23日、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた「ホストシティTokyoプロジェクト」を開始すると発表した。防災力など東京のストロングポイントを、五輪を契機に世界に発信。大会後も観光客や投資を東京に呼び込むことを狙う。
プロジェクトの内容は1.大会機運醸成2.魅力発信3.復興・防災4.環境5.先端技術。復興・防災は大会の原点が2011年の東日本大震災からの「復興五輪」であることから、スポーツ交流などを通じた被災地支援や復興の発信を行う。また、東京の防災力・災害対応力の発信としてインフラツアーやPR映像の制作を計画。インフラツアーでは環状七号線地下調節池など、都が整備するインフラを海外からの来訪客に紹介するイメージ。海外メディアにもわかりやすい映像も制作しPRする。
環境では中央区晴海の選手村で水素ステーションとパイプラインを整備。CO2フリーの環境面のみでなく、燃料電池による発電といった災害時のエネルギー自立のメリットもある水素エネルギーの紹介を行う。先端技術では都市づくりの情報として災害に強い土木技術の紹介も行われる計画。
小池百合子知事は23日の記者会見で「復興・防災さらに環境は大会の基本コンセプトと連動した分野。被災地支援、そして東京の防災力を発信し海外諸都市と情報共有をしたい」と説明した。28日に小池知事も出席しプロジェクト推進本部の第1回会議を開催する。
■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/06/23/06.html
■関連記事「水素で五輪選手村をレジリエンスな街に」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3040
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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