2017/06/30
防災・危機管理ニュース
デロイト トーマツは29日、「グローバルビジネスリスク記者勉強会」を開催。デロイト トーマツ企業リスク研究所主任研究員の茂木寿氏が欧州のテロやブラジルの政情不安、日本の働き方改革について解説した。
欧州で頻発するテロについて茂木氏は「かつての限定的なものと違い立て続けに起きており、どこが安全とは言えない」と危機感を述べたうえで、「テロ対策では従業員の安否確認が重要。被害者家族や社会から非難を避けるうえでも、日本人だけでなくローカルスタッフも含め確認が取れる体制づくりを行うべき」と説明した。また体制づくりにおいて、欧州連合(EU)の厳格な個人情報取り扱い規定が難点であることを説明した。
ブラジルについて茂木氏は企業のリスクとして労働者に有利な労働法、複雑な税務、輸入品の通関、治安の悪さを挙げた。労働者については退職にあたって訴訟も多く、企業に不利な判断を下されることも多いという。ミシェル・テメル大統領は労働法の改正を目指し、財界のバックアップもある。しかし汚職事件関与の疑いがあり、辞任要求デモも行われるなど国民の支持が低いことが不安要因であると茂木氏は指摘した。
日本の働き方改革では2020年をめどに従業員301人以上の大企業に従業員の残業時間の公表が義務づけられる。これまで規定があいまいだった労働時間について、しっかりした集計などの仕組み構築が必要になるほか、「人手不足の中で労働時間を減らすのは厳しい。今後、定年延長も含めコスト面など企業のかじ取りは難しくなっていく」と茂木氏は述べた。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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