(いじりその2)のびるオムツの謎

(出典:「東京防災」202ページ)

このページは子育て世代むけの講演ではよく使わせていただいています!マニュアルで覚えると実際には役立たないという反面教師として大活躍してくれています!!だから、わたしの大好きなページでもあるのです。だって、これ「レジ袋が自在に伸びている」のです!分かります??

レジ袋をハサミでカットした図1を図2と同じ大きさに拡大して比べてみると・・・。ね!

(資料提供:あんどうりす)

図2のおなかの上で結んでいるレジ袋の取っ手が、図1に比べ2倍になっているのです。伸縮性のあるレジ袋かってくらい。もちろん、レジ袋は思いっきりひっぱれば伸びることは伸びますが、2倍にも伸ばすと、ひもの横幅は2分の1幅と細くなるはずです。

そして、この伸縮性は図3でもあますところなく生かされています。足元にあるレジ袋の取っての部分をおなかの結び目の下をとおして、手前に折返せというのですが・・・2の長さと3の長さを比べてみましょう。

資料提供:あんどうりす


足りない!図2から図3にしようとしても赤ちゃんのおなかをすっぽり覆うことができません。そのため4に進んで折り返しはできません。オムツとして肝心な部分をレジ袋で覆えない状況になる致命的な欠陥が。。。ということで、細い新生児ちゃんなら可能かもしれませんが、ぽっちゃりの赤ちゃんは無理です。

それだけではなく、図3の部分の解説もなかなか攻めています。なにげに「T字帯の要領で」って書いているのですが、医療用品のT字帯をどれだけの人が知っているのかな?ってことと、T字帯っていわゆる「ふんどし」ですが、「要領で」って言われても・・・。難易度高めですね!ここかなり攻めてますよね(笑)。

ということで、マニュアルだけ見て安心すべきではないことをお話ししています。オムツを作りたければオムツの仕組みを知っていることが重要です。オムツは防水と吸水という仕組みなのでレジ袋はおなかを結び目にする必然性はないのです。

もちろんT字帯と同じにするかどうかも好みの問題です。そして、防水素材であればラップでも可能ということになります。ただし、密着すればするほど防水素材は通気性がないので紙オムツよりも蒸れます。夏場は向きません。

また、冬場であっても、実際にこどもで実践してみた方の声は、「どうしようもない時の最終手段だよね」ということです。漏れもでてくるし、親子にとって心地いいものではありません。

したがって、オムツを多めに準備するか、オムツなし育児を普段から取り組んでみるなど、普段の生活での備えがとても重要になるという訳です。そういうことを反面教師としてしみじみ教えてくれる貴重な図だと思っています♪

<学び>
ぽっちゃりの赤ちゃんはできない。
レジ袋を伸ばすには限界が・・。
T字帯って何?仕組みを知って工夫しよう。
でも、備えに勝る物ではない