2017/11/07
防災・危機管理ニュース

消防庁は2日、「消防指令システム等の相互接続に関する研究会」の第1回会合を開催した。メーカーごとに異なる消防指令システムと消防救急無線の相互接続の仕様の標準化を進める。通信会社で構成する一般社団法人・情報通信技術委員会(TTC)で主に検討を進め、2018年度に完了させる計画。
消防本部と消防・救急隊を結ぶ消防救急無線は2016年にデジタル化を完了。119番通報を受ける電話網や防災情報システム、消防OAシステムとも消防救急無線は接続される。しかし2月に消防救急デジタル無線の整備事業で複数のメーカーによって談合が行われていたとして、公正取引委員会から排除措置命令が出された。
この事態を受け、消防庁が各メーカーにヒアリングを行ったところ、消防指令システムと消防救急無線の相互接続の仕様がメーカーごとに違うことが判明。制御や通信の方式が既設メーカーしかわからないと今後の通信に支障をきたす可能性があることから、インターフェースの標準化を行う。
今後はTTCのサブワーキンググループで検討を進めていく。直接接続のほか、両システムの間に中間サーバーを設置し、インターフェース仕様と本仕様の変換を行うことも考えられるという。年度末となる2018年3月をめどに中間とりまとめを実施。2018年度は相互接続試験などを行い、最終報告書をとりまとめる予定としている。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
SDGsとBCP/BCMを一体的にまわす手法~社員が創り出す企業のみらい~
持続可能な会社の実現に向けて取り組むべきことをSDGsにもとづいてバックキャスティングし、BCP/BCMを紐づけて一体的に推進する、総合印刷サービスを手がける株式会社マルワ。その取り組みを同社の鳥原久資社長に紹介していただきました。2022年5月10日開催。
2022/05/12
-
企業が富士山噴火に備えなければならない理由
もし富士山が前回の宝永噴火と同じ規模で噴火したら、何が起きるのか? 溶岩や噴石はどこまで及び、降灰は首都圏にどのような影響を及ぼすのか? また、南海トラフ地震との連動はあるのか? 山梨県富士山科学研究所所長、東京大学名誉教授で、ハザードマップや避難計画の検討委員長も務める藤井敏嗣氏に解説いただいた。
2022/05/11
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2022/05/10
-
-
独自調査 富士山噴火時の企業の対応
リスク対策.comは、もし富士山が噴火したら企業がどのような行動をとるのかを探るため、 シミュレーション方式によるアンケート調査を実施。噴火警戒レベルが高まった時点、噴火発生時点、降灰が本格化した時点など、フェーズごとにシナリオを提示し、自社がとるであろう行動を選択肢から選んでもらいました。報告の第1弾として、フェーズごとの回答結果を解説します。
2022/05/09
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方