2018/01/17
防災・危機管理ニュース

情報処理推進機構(IPA)は15日、中小企業を中心に企業・組織内の情報セキュリティ対策水準の向上を支援する「情報セキュリティ対策支援サイト」を新たに公開した。
新サイトでは、「5分でできる!自社診断&ポイント学習」「セキュリティープレゼンター支援」「中小企業向けセキュリティ資料提供」で構成。「自社診断」では企業・組織内の情報セキュリティ対策状況を25のチェック項目で自己採点できる。「ポイント学習」は、職場での日常の1コマを取り入れて、セキュリティに関する様々な事例を疑似体験しながら正しい対処法を1テーマ5分で学ぶ。 内容はすべてオンライン上で視聴できるほか、オフライン用にPDF版も用意した。アカウント作成することで、過去の診断結果や同業他社との比較、学習進捗の管理などもできる。
「セキュリティープレゼンター支援」では、中小企業向けに情報セキュリティ対策の普及活動を担う専門家に相談したい、講演を依頼したい場合に、名前・資格・活動地域などで検索ができるデータベースを追加。「中小企業向けセキュリティ資料提供」では、IPAが作成・公開している情報セキュリティに関する資料やツールを検索利用できる機能を備えた。
政府機関や大手企業と比べ、中小企業は情報セキュリティ担当者が不在で、対策の不備が見られ、サイバー攻撃の直接的被害を受けやすい。またセキュリティ対策の脆弱さを狙われ、取引先である大企業に対するサイバー攻撃の踏み台になる場合もあり、一体的な対策が急務となっている。
同サイトでは、こうした中小企業が自社診断や学習ツールなどを活用して、自助的に情報セキュリティ対策を実施することを支援できることをめざし、2012年7月に開設、随時改訂をしている。
■ニュースリリースはこちら
https://www.ipa.go.jp/
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
- keyword
- IPA
- 情報セキュリティ
- 中小企業
- オンライン学習
- 自社診断
- サイバーセキュリティ
- セキュリティプレゼンター
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
被災時に役立ったのはBCPではなく安全確保や備蓄
今号から、何回かに分け、内閣府「令和3年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」の結果を解説するとともに、防災・BCPの課題を明らかにしていきたい。第2回は、被害を受けた際に有効であった取り組みについて
2022/05/19
-
最後に駆け込める場所をまちの至るところに
建築・不動産の小野田産業は地震や津波、洪水、噴火などの自然災害から命を守る防災シェルターを開発、普及に向けて取り組んでいます。軽くて水に浮くという特色から、特に津波避難用での引き合いが増加中。噴火用途についても、今夏には噴石に対する要求基準をクリアする考えです。小野田良作社長に開発の経緯と思いを聞きました。
2022/05/18
-
新しいISO規格:ISO31030:2021(トラベルリスクマネジメント)解説セミナー
国際標準化機構(ISO)は2021年9月、組織向けの渡航リスク管理の指針となる「ISO31030:2021トラベルリスクマネジメント」を発行しました。企業がどのようにして渡航リスク管理をおこなったらよいか、そのポイントがまとめられています。同規格の作成にあたって医療・セキュリティの面から専門的な知識を提供したインターナショナルSOS社の専門家を講師に招き、ISO31030:2021に具体的に何が書かれているのか、また組織はどのようなポイントに留意して渡航リスク管理対策を講じていく必要があるのかなど、具体例も交えながら解説していただきました。2022年5月17日開催
2022/05/18
-
BCPは災害で役に立たない?
今号から、何回かに分け、内閣府「令和3年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」の結果を解説するとともに、防災・BCPの課題を明らかにしていきたい。第1回は、BCPの見直し頻度と過去の災害における役立ち度合いについて取り上げる。
2022/05/18
-
政府調査 BCP策定率頭打ち
内閣府は5月18日、令和3年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。それによると、大企業のBCPの策定状況は、策定済みが前回の令和頑年度から2.4%伸び70.8%に。逆に策定中は0.7%減り14.3%で、策定済と策定中を合わせた割合は前回とほぼ同じ85.1%となった。政府では2020年までに大企業でのBCP策定率について100%を目標としてきたが頭打ち状態となっている。中堅企業は、策定済みが40.2%(前回34.4%)、策定中が11.7%(前回18.5)%で、策定と策定中を足した割合は前回を下回った。
2022/05/18
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2022/05/17
-
-
-
SDGsとBCP/BCMを一体的にまわす手法~社員が創り出す企業のみらい~
持続可能な会社の実現に向けて取り組むべきことをSDGsにもとづいてバックキャスティングし、BCP/BCMを紐づけて一体的に推進する、総合印刷サービスを手がける株式会社マルワ。その取り組みを同社の鳥原久資社長に紹介していただきました。2022年5月10日開催。
2022/05/12
-
企業が富士山噴火に備えなければならない理由
もし富士山が前回の宝永噴火と同じ規模で噴火したら、何が起きるのか? 溶岩や噴石はどこまで及び、降灰は首都圏にどのような影響を及ぼすのか? また、南海トラフ地震との連動はあるのか? 山梨県富士山科学研究所所長、東京大学名誉教授で、ハザードマップや避難計画の検討委員長も務める藤井敏嗣氏に解説いただいた。
2022/05/11
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方