2021/03/15
防災とピクトグラム
視覚記号は見て分かるが、向きの誤認
「左側にお立ちください」と「右側にお立ちください」ですが、左側にお立ちくださいを右側にお立ちください、右側にお立ちくださいを左側にお立ちくださいと、逆方向から認識することもあります。
上りエスカレーターと下りエスカレーターのように矢印があれば進行方向が確実に分かりますが、もしかしたら関東と関西でエスカレーターの立ち位置の違いからくる向きの誤認もあるかもしれません。
努力義務で問題は解消されるのか?
リスク対策.com様のホームページを拝見している方は、リスクマネジメントも考えていると思います。
そもそも努力義務で「エスカレーターでは歩かせないことはできるのか?」という疑問が生じます。また、条例案が施行された場合、正義感の強い人がエスカレーターで歩いていた人に注意したところ、日本人に多い、自分より弱い人だと判断して逆切れした暴力事件は必ずあるでしょう。
私は障害者のコンサルティングをしています。エスカレーターを含めた構造を変えることで、合理的かつスマートに解消されるのではないかと思います。
例えば、1段に二人並ぶエスカレーターではなく、1段に一人しか乗れないエスカレーターにする。もし、人が多いところであれば、1段に一人しか乗れないエスカレーターを2台以上設置します。
そして、手前側を階段にして、急ぐ人には階段を使わせるように誘導して、奥側にエスカレーターを設置し、車いす利用者、ベビーカー利用者、スーツケース・キャリーバッグ利用者などに対してエレベーターを設置します。
「仏作って魂入れず」の名ばかりの法律やキャンペーンにお金と時間をかけても、税金のムダになってしまうでしょう。「障害者に優しいと、全ての人に優しい」こともあり、障害者の課題が解消すれば、おのずと高齢者、妊娠中の方、ベビーカー利用者、小さいお子さん、足などをけがされた方、急に体調が悪くなった方など、全ての人が恩恵を受けることができるのです。
おすすめ記事
-
白山のBCPが企業成長を導く
2024年1月1日に発生した能登半島地震で震度7を観測した石川県志賀町にある株式会社白山の石川工場は、深刻な被害を受けながらも、3カ月で完全復旧を実現した。迅速な対応を支えたのは、人を中心に据える「ヒト・セントリック経営」と、現場に委ねられた判断力、そして、地元建設会社との信頼関係の積み重ねだった。同社は現在、埼玉に新たな工場を建設するなどBCPと経営効率化のさらなる一体化に取り組みはじめている。
2025/08/11
-
三協立山が挑む 競争力を固守するためのBCP
2024年元日に発生した能登半島地震で被災した三協立山株式会社。同社は富山県内に多数の生産拠点を集中させる一方、販売網は全国に広がっており、製品の供給遅れは取引先との信頼関係に影響しかねない構造にあった。震災の経験を通じて、同社では、復旧のスピードと、技術者の必要性を認識。現在、被災時の目標復旧時間の目安を1カ月と設定するとともに、取引先が被災しても、即座に必要な技術者を派遣できる体制づくりを進めている。
2025/08/11
-
アイシン軽金属が能登半島地震で得た教訓と、グループ全体への実装プロセス
2024年1月1日に発生した能登半島地震で、震度5強の揺れに見舞われた自動車用アルミ部品メーカー・アイシン軽金属(富山県射水市)。同社は、大手自動車部品メーカーである「アイシングループ」の一員として、これまでグループ全体で培ってきた震災経験と教訓を災害対策に生かし、防災・事業継続の両面で体制強化を進めてきた。能登半島地震の被災を経て、現在、同社はどのような新たな取り組みを展開しているのか――。
2025/08/11
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/05
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/08/05
-
-
カムチャツカ半島と千島海溝地震との関連は?
7月30日にカムチャツカ半島沖で発生した巨大地震は、千島からカムチャツカ半島に伸びる千島海溝の北端域を破壊し、ロシアで最大4 メートル級の津波を生じさせた。同海域では7月20日にもマグニチュード7.4の地震が起きており、短期的に活動が活発化していたと考えられる。東大地震研究所の加藤尚之教授によれば、今回の震源域の歪みはほぼ解放されたため「同じ場所でさらに大きな地震が起きる可能性は低い」が「隣接した地域(未破壊域)では巨大地震の可能性が残る」とする。
2025/08/01
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方