2018/04/04
防災・危機管理ニュース

厚生労働省は3月30日、新年度を迎えるにあたり働き始める若者に労働関係法制度をわかりやすく把握するために作成したハンドブック「知って役立つ労働法~働くときに必要な基礎知識~」とその副読本「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」のリンクを公開し、2冊の活用を促している。
冊子は、2009年2月「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会報告書」(座長・佐藤博樹・東京大学社会科学研究所教授)にて「労働関係法制度を知ることは、労働者・使用者双方にとって不可欠であり、わかりやすさを最優先にしたハンドブック等を作成・配布するといった取組を強化すべき」との指摘を受けて、2010年9月に作成されたもの。2017年6月に最新版に改訂されている。
冊子では、労働法や労働組合についてわかりやすく学ぶほか、働き始める前に知っておくべき労働契約・就業規則・各種保険と年金制度についても説明する。また働く際の賃金や労働時間、休憩・休日の決まり、派遣社員・契約社員・パートタイムなど働き方の種類、退職・解雇されたときのルール、新卒採用者の際のスケジュールや留意点、様々なサポートについても紹介している。
同ハンドブックの主な内容をまんが形式で紹介した副読本「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」は2015年4月に初版を公開。2017年10月に過労死などのテーマを加えた最新版に改訂された。同冊子では「面接で即採用されたが、『給料は働きぶりを見て決める』といわれた」「不景気を理由に急に給料を下げられた」「毎日遅くまで残業させられる上に残業代が全然でない」など労働に関する身近な事例を取り上げ、根拠となる関連法規にさかのぼってそのルールをわかりやすく解説している。
■両冊子の紹介・公開ページはこちら
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/roudouhou/
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/21
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-
-
-
トヨタ流「災害対応の要諦」いつ、どこに、どのくらいの量を届ける―原単位の考え方が災害時に求められる
被災地での初動支援や現場での調整、そして事業継続――。トヨタ自動車シニアフェローの朝倉正司氏は、1995年の阪神・淡路大震災から、2007年の新潟県中越沖地震、2011年のタイ洪水、2016年熊本地震、2024年能登半島地震など、国内外の数々の災害現場において、その復旧活動を牽引してきた。常に心掛けてきたのはどのようなことか、課題になったことは何か、来る大規模な災害にどう備えればいいのか、朝倉氏に聞いた。
2025/10/13
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方