2018/05/16
防災・危機管理ニュース
三重県の鈴木英敬知事は15日、内閣府で小此木八郎・防災担当大臣と会談。防災に関する要望を行った。南海トラフ地震などを見すえ、事前の備えから復旧・復興まで一元的に取り組むための防災庁の創設のほか、防災に関する財政支援、都道府県が積み立てている被災者生活再建支援基金への措置を要望した。
防災庁については関西の府県と政令指定都市で構成する関西広域連合が提案しているほか、2017年の岩手県盛岡市での全国知事会議でも創設の要望を宣言に盛り込んだ。財政措置についても鈴木知事は、海岸整備など事前の備えとなる公共事業にも使えた全国防災事業が2015年度に廃止されたことに触れ、2019年度予算案策定に向け、新たな財源の必要性を小此木担当相に訴えた。現在は総務省の緊急防災・減災事業債があるが、2020年度に廃止予定となっている。
被災者生活再建支援基金は2011年度には1005億円の残高だったが、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震の影響で2017年度末の残高見込みは473億円。大きな災害がなくても今年度末には317億円、2019年度末には205億円となる見込み。このままでは熊本地震級の大災害発生で基金が枯渇する危険性が高い。
鈴木知事は全国知事会の危機管理・防災特別委員会委員長も務めている。鈴木知事は小此木担当相に現状を説明し措置を要請。会談後の取材で、基金の問題のほか、被災者生活再建支援制度について、同じ災害でも被害件数によって市町村間に不均衡が生じているケースがあることや、被災者支援の内容の拡大について、7月の同委員会で話し合うため調整を続けていることを明らかにした。
■関連記事「知事会、政令市への権限移譲改めて反対」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/5813
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/04/28
-
-
-
サプライチェーン対策「行っていない」が49.7%~BCP策定状況は頭打ち、実効性に課題~
内閣府は、令和7年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。2007年度から隔年で実施しているもので前回の令和5年度時点での調査以来となる。それによると、近年災害時などで課題になっているサプライチェーンの対策について、「サプライチェーン強靭化への取組を行っているか」との設問に対し、「行っていない」が49.7%と最も高く、次いで「行っている」が25.9%、「現在検討中」が20.7%となった。
2026/04/26
-
スマホ通知が号令、災害の初動対応訓練を開発
半導体製造装置大手の株式会社ディスコ(東京都大田区)は、平時のコミュニケーションツールを使ったさまざまな危機事案に対応できる初動対応訓練の仕組みを開発し、実践を続けている。メンバーが、危機を発生させる運営チームと対応チームに分かれ、業務中に突発的に危機事案を模擬的に発生させるとともに、通知を受け取ったチームは、即座に、訓練を開始する。リアリティーを追求した結果、たどり着いた手法だ。
2026/04/20
-
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方