「Emotet」と呼ばれるウイルスへの感染を狙うメールに注意!
新たな手口

警視庁サイバーセキュリティ対策本部
2016年4月、複雑多様化するサイバー空間の脅威に対処することを目的に設置された警視庁の組織。その業務の一つに、都民及び都内に所在する事業者等に対するサイバーセキュリティ対策や広報啓発活動を実施して、都民生活及び社会経済活動の安全・安心を確保するものがある。
2022/01/12
中小企業をめぐるサイバー情勢と対策
警視庁サイバーセキュリティ対策本部
2016年4月、複雑多様化するサイバー空間の脅威に対処することを目的に設置された警視庁の組織。その業務の一つに、都民及び都内に所在する事業者等に対するサイバーセキュリティ対策や広報啓発活動を実施して、都民生活及び社会経済活動の安全・安心を確保するものがある。
世界中に大きな被害をもたらしたマルウェア「Emotet」が、2021年11月14日頃から攻撃活動を再開し、ウイルスに感染させる手口に変化が確認されたことから、情報処理推進機構(IPA)等は注意を呼びかけています。
「Emotet」は、主にメールの添付ファイルを感染経路としたマルウェアで、過去にやり取りしたメールへの返信を装ったメールを送信し、添付ファイルの開封を促します。
「Emotet」に感染したパソコンからメールアカウント、パスワード、メール本文等の情報を窃取し、これらの情報を悪用して、感染拡大を目的としたメールを送信します。
悪意のあるマクロが仕込まれており、利用者に「コンテンツ有効化」ボタンをクリックさせることで、ウイルスに感染させる仕組みです。これまではWordファイルが使われていました。
メール本文中のURLリンクをクリックすると、閲覧可能なPDFファイルが存在するかのような画面(攻撃者の用意した偽のウェブサイト)へ誘導されます。そこ
で、PDFファイルの閲覧ソフトを装ったウイルスファイルをダウンロードさせ、利用者の手で実行させるという手口です。偽のウェブサイトの見た目や、ダウンロードさせられるファイルの種類など、細かい手口は変化していく可能性があります。
・OSやアプリケーション、セキュリティソフトを常に最新の状態にする。
・着信したメールが自分のメールへの返信に見えても、すぐに添付ファイルは開かない。
・身に覚えのないメールの添付ファイルは開かず、メール本文中のURLリンクはクリックしない。
・信頼できないメールに添付されたWordやExcelのファイルを開いた時に、マクロやセキュリティに関する警告が表示された場合、「マクロを有効にする」「コンテンツの有効化」のボタンはクリックしない。
・メールや文書ファイルの閲覧中、身に覚えのない警告ウインドウが表示された際、その警告の意味が分からない場合は、操作を中断する。
※出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
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