2015/01/20
C+Bousai vol2
小学校区を中心とした防災活動

現在、真野地区では、真野地区防災福祉コミュニティ(まちづくり推進会)を中心に、地震・津波防災マニュアルやハザードマップを作成するほか、津波や震災を想定した避難訓練を行っている。
震災から20年にあたる2015年1月17日に行われた避難訓練では、南海トラフ地震・津波発生を想定し、8時46分に各町のスピー朝カーや拡声器で訓練放送を開始。お年寄りや要援護者は本人の申し出という形をとり、実名を挙げて、一人ひとりに対して民生委員やボランティアが「要援護者マッチング支援者」となり要援護者に声かけを行った。安否が確認できると、あらかじめ配っていたラベルを持ち帰ることで後に名簿と照らし合わせることができるようにした。訓練には、要援護者285人のうち263人が参加。避難者名簿の作成や、安否確認ラベルの掲示、避難者名簿の集計なども行った。杖をついている要援護者も自力で2階に上がってもらい、有事の垂直避難の可能性も確認した。

真野地区
人口:約4800人
面積:約40ヘクタール
特徴:商店・工場・住宅が混在した典型的な下町区域だが、1965年の公害問題を契機にコミュニティ活動が活発化。阪神・淡路大震災時にはコミュニティが機能し、消火活動や倒壊家屋からの救助活動に地域住民と地元企業が一体となって取り組み、震災後3日目には各自治会代表者による災害対策本部が設置され、地域の復旧にあたった。
C+Bousai vol2の他の記事
- 特別対談|意欲的に取り組める防災教育「正解のない」問題を考える 災害経験を風化させないため
- 「60分ルール」で津波から守る 訓練のリアリティを追求する (神戸市長田区真陽地区)
- 若い世代も巻き込んだ防災活動 子どもが喜べば親も来る (神戸市須磨区千歳地区)
- コミュニティが町を救う 震災前に30年間のコミュニティ活動 (神戸市長田区真野地区)
- 毎月定例会毎年訓練と見直し (神戸市中央区旧居留地連絡協議会)
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方