■対策のポイント:ポイントは独自のリスクマネジメント

本連載では「リスクマネジメント」が主たるテーマであるので、今年度(2022年)の金融庁「記述情報の開示の好事例集」より、有価証券報告書の事業の状況に関する開示例から、「事業等のリスク」分野で好事例とされた企業の開示例と、投資家やアナリストから評価されたポイントを見ていきたいと思います。

今年度、この分野で紹介されている企業は以下の9社になります。

やや長くなりましたが、今年度の「事業等のリスク」の開示で好事例とされた企業をすべて紹介しました。評価のキーワードは「図示」「平易に記載」「取組み・対応策を具体的に記載」といったものや、リスク評価にオリジナルな観点を盛り込んでいる点、といったところのようです。

以前、拙書「現場担当者が考える68のリスク」のあとがきに「「リスクがあること」「リスクが多いこと」は企業にとって恥ずべきことではありません。同様のリスクはどの企業にも存在しているからです。企業として恥ずべきことは、それらのリスクを認識できないこと、あるいは、認識できていても管理ができず、結果としてリスクを顕在化させてしまうことなのです」といった一文を書きました。

好事例集に挙げられたすべての企業では、独自のリスクマネジメント体制が構築されており、他社にとって大変参考になるものだと思います。

非財務情報の開示について、昨年6月有価証券報告者への記載が決まった「サステナビリティ情報」「人的資本、多様性に関する記載」の観点から、次回も続けてみていきます。

 

参考資料:金融庁「記述情報の開示の好事例集~4.「事業等のリスク」の開示例~(2023 年1月31日)https://www.fsa.go.jp/news/r4/singi/20230131/06.pdf

今回のテーマ:戦略リスク、経営者・管理職