公益財団法人日本生産性本部(東京都千代田区、理事長:前田和敬)は8月7日、新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響の継続調査(第13回「働く人の意識調査」)結果を取りまとめ、公表した。本調査は、組織で働く雇用者を対象に、勤め先への信頼度や雇用・働き方に対する考え方などについて、2020年5月以降、四半期毎にアンケートにより実施(今回調査より6か月に一回の実施に変更)しているもの。今回の調査は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行してから約2カ月が経過した7月10日(月)~11日(火)、20歳以上の日本の企業・団体に雇用されている1100人を対象にインターネットを通じて実施された。

調査結果によると、新型コロナウイルス感染症に対する不安感が、調査開始以来最小となるなど、新型コロナウイルスの「5類」移行に伴う変化が数多くみられた。また、テレワークの実施率が15.5% と半年前の前回調査の16.8%から低下し、最も高かった2020年5月調査(31.5%)と比べ約半分以下の過去最低を記録した。特に大企業では前回調査から10ポイント以上もテレワーク実施率が低下した。

テレワークの実施率

日本生産性本部ではまた、テレワーカーと管理職を対象にした「テレワークに関する意識調査」の結果も同日発表した。それによると、管理職の76.1%が、部下のテレワークでの仕事ぶりに満足しており、また、管理職の75.6%が、勤め先全体が行っている「テレワークという働き方」がもたらす効果に満足しているとした。さらに、今後も部下に対してテレワークを「継続してほしいと思う」管理職は83.0%に上り、勤め先に対しても84.8%が「継続してほしいと思う」と回答した。