2018/08/07
事例から学ぶ

従業員対応・既顧客対応・被災者支援の3段階
6月18日の大阪北部地震、主に7月6~8日の平成30年7月豪雨は西日本企業に大きな影響を与えた。大阪市に本社を置き、多くの社員と施工物件を被災エリアに抱える大和ハウス工業を取材した。
大和ハウスがBCP(事業継続計画)を策定したのは2004年の新潟県中越地震がきっかけ。地震・台風・水害・テロ・パンデミックの対策をマニュアル化している(サイバーセキュリティは情報システム部で対応)。2009年に従業員対応・既顧客(過去の施主)対応・被災者支援の3つに重点を置いた「事業継続規定」を制定した。従業員対応は主に安否確認、既顧客点検は建物点検、被災者支援は応急仮設住宅の設置が挙げられる。
まず発災直後に行われるのが安否確認。さらに発災から2時間以内に災害対策初動本部を設置し、そこで災害対策本部を設置するかどうかを判断する。地震は震度6強以上が対象。災害対策本部の本部長は会長・社長で副本部長は技術本部長・営業本部長。通常は大阪本社に置かれるが、被災の際の代替本社として、東京都千代田区の東京本社と奈良市にある総合技術研究所も設定。さらに大阪本社に会長、技術本部長、生産購買部長、経営管理本部長が、東京本社に社長と営業本部長がいるというトップの分散体制もとっている。
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