2023/12/19
防災・危機管理ニュース

大手コンサルティング会社のKPMGが、12月18日、「KPMGグローバルテクノロジーレポート2023」の日本語版を公表した。世界16カ国9つの業種にまたがり、年間売上高が1億ドル以上の企業の上級管理職2100人を対象にした調査。

公表に際して開催さいた記者会見で、同社執行役員Technology Transformation統轄・コンサルティングユニット副統轄でパートナーの浜田浩之氏は「デジタル技術に関しては経営層からの理解も進んでいる。経営から一丸に取り組むことで効果もあがっている。ESG、社会課題への取り組みが必須だとレポートで明らかにできた。昨今の主要課題がまとめてある」と述べた。

同じく執行役員で Technology Transformation Management ユニット統括、パートナーの尹暢模(ユン チャンモ)氏はレポートをこうまとめた。
「昨年出始めたキーワードのESG。今年は顕著に重要性が明らかになった。先進テクノロジーの活用が昨年比で約4倍に。経営層も今後のテクノロジー活用がビジネスを発展させるのに必要と考えている。AIはビジネスを短期的に向上、成功させるための手段としてとらえている。テクノロジー投資は効果を見出している。課題はグローバルでみると組織間のコミュニケーション不足。また、より少ない予算での効果を求められている」
テクノロジー部門が最優先する課題では48%がESGを挙げ、期待の高さかがうかがえた。続いてサイバーセキュリティ対策推進による顧客からの信頼性強化が45%となった。トップツーの優先課題については世界と同じものが日本でも選ばれた。
DXを失速させる要因のトップあがったのは、テクノロジー部門のガバナンスと他部門との連携。続いてサイバーセキュリティやプライバシーに関する懸念があがった。
先端テクノロジー導入に関して経営層からの賛同は昨年の10%から38%と大幅に増加。サイバーセキュリティ、データアナリティクス、パブリッククラウドおよびXaaSテクノロジーなどへの賛同が上位を占めた。
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