2024/09/04
防災・危機管理ニュース
4日の日経平均株価が一時1800円超下落した最大の要因は、半導体株の失速だ。北米の夏休みシーズンが終わり、「取引に復帰した海外投資家が、割高感のある半導体株を売っている」(大手証券)とされる。日経平均と同様に半導体株の占めるウエートが大きい台湾の加権指数や韓国の総合株価指数(KOSPI)も大幅安。昨年秋以来、世界的な株高をけん引してきた主役の退潮が鮮明になっている。
3日の米国市場では、人工知能(AI)関連銘柄の代表格であるエヌビディア株が9.5%下落。同株はAI利用拡大による需要増への期待から買われ続け、2023年初頭に15ドル前後だった株価は今年6月に一時130ドルを超えた。しかし、8月下旬の決算発表で収益の伸びに頭打ち感が見られたことで、「業績との比較で株価の割高さが強く意識された」(前出の大手証券)という。
海外投資家がエヌビディアを含む半導体株の持ち高を減らす動きを強め、3日の米市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が8%近く下落。AIブームの終息をうかがわせた。
一方、4日の日経平均の大幅下落は「8月初旬に急落した後の上昇ペースが速く、相場のリズムとしては自然なスピード調整だ」(中堅証券)として、上昇基調は変わっていないとみる市場関係者も少なくない。「個人消費の底堅さを背景に小売業などには資金が向かいやすい」(シンクタンク)といい、株式市場は「主役交代」(同)となる可能性もある。
〔写真説明〕日経平均株価の終値を示すモニター=4日午後、東京都中央区
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/05/05
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方