2024/09/24
防災・危機管理ニュース
【エルサレム時事】レバノン保健省は23日、イスラエル軍が同日レバノン各地に加えた空爆による死者が少なくとも492人、負傷者は1645人となったと発表した。AFP通信によれば、子供35人が犠牲となった。イスラエル軍は24日、過去1日で、イスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点約1600カ所を攻撃したと明かした。ハレビ参謀総長は「次の段階に向け用意している」と表明しており、交戦が一層激化する可能性がある。
イスラエルのガラント国防相は、ヒズボラのロケット弾や精密兵器を「数万発排除した」と主張。「ヒズボラが20年かけて築き上げてきたものを破壊している」と述べた。イスラエル紙エルサレム・ポストは「2006年の第2次レバノン戦争以降最大規模の攻撃」と伝えた。
現地メディアによると、首都ベイルート南郊ではヒズボラ司令官が標的となった。ヒズボラが強力な反撃に出る恐れがあり、イスラエル軍は23日、集会禁止などを可能にする「特別事態」をイスラエル全土に拡大した。
イスラム組織ハマスと連帯するヒズボラは昨年10月、パレスチナ自治区ガザでハマスと交戦するイスラエルへの攻撃を開始した。境界を挟んで応酬が続く中、イスラエル政府は、避難を余儀なくされた北部住民の帰還を「戦争の目標」に追加。軍事作戦の重心はガザからレバノンに移りつつあった。
今回のイスラエル軍による攻撃を受け、フランスのバロ外相は23日の国連での演説で、安全保障理事会緊急会合を要請したと明らかにした。バロ氏は「壊滅的な被害をもたらす地域紛争の回避」を訴えた。
〔写真説明〕23日、イスラエルの空爆を受けたレバノンの首都ベイルート南郊の建物(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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