2024/10/06
防災・危機管理ニュース
【エルサレム時事】イスラエル軍報道官は5日、レバノンへの地上侵攻開始後、イスラム教シーア派組織ヒズボラの司令官を含む戦闘員440人を殺害したと明らかにした。ネタニヤフ首相は5日のビデオ演説で、戦果を誇示しつつ「まだ脅威を排除していない」と主張。攻勢を強める方針を強調した。
軍報道官によると、地上作戦では国境から約300メートル離れたレバノン領内にある全長約250メートルの地下トンネルを破壊。トンネル内には簡易キッチンや部屋が並んでおり、軍はヒズボラ戦闘員が地下で長時間過ごせる構造だったと説明した。
軍報道官はまた、イランが1日にイスラエルへ向けて発射した弾道ミサイルの一部が、南部ネバティム空軍基地と中部テルノフ空軍基地に着弾していたことを認めた。航空機の損傷や人的被害はなく、イランによる攻撃後も両基地の軍用機は作戦に参加しているという。
ネタニヤフ氏は、イランの行為を「史上最大規模のミサイル攻撃で、都市や市民に対するそうした攻撃を受け入れる国は世界中どこにもない」と非難。「イスラエルには自衛の権利と義務があり、われわれは対応する」と述べ、報復する意向を改めて宣言した。
イスラエル軍は6日もレバノンでの軍事作戦を継続。未明には周辺住民に避難を促した上で、首都ベイルート南郊のヒズボラ拠点とされる場所を空爆した。また、ヒズボラがイスラエル北部へ発射した地対地ミサイル2発も迎撃した。
〔写真説明〕6日、イスラエル軍の空爆を受けたレバノンのベイルート南郊で立ち上る炎と煙(ロイター時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/03
-
パリ2024のテロ対策期間中の計画を阻止した点では成功
2024年最大のイベントだったパリオリンピック。ロシアのウクライナ侵略や激化する中東情勢など、世界的に不安定な時期での開催だった。パリ大会のテロ対策は成功だったのか、危機管理が専門で日本大学危機管理学部教授である福田充氏とともにパリオリンピックを振り返った。
2024/11/29
-
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方