2025/01/08
防災・危機管理ニュース
【北京時事】中国で呼吸器感染症の一種であるヒトメタニューモウイルス感染症が流行している。中国では今月下旬に始まる春節(旧正月)の大型連休前後に延べ90億人の移動を見込んでおり、国内外への感染拡大が懸念されている。
2001年に発見されたヒトメタニューモウイルスは、乳幼児を中心に流行することが多く、感染すると発熱、せきなどの症状を引き起こす。かぜやインフルエンザと区別が付きにくく、高齢者や基礎疾患を持つ人は重症化の恐れもある。中国疾病予防コントロールセンターによると、昨年11月ごろから流行し始め、14歳以下の感染が増えている。インドやインドネシアでも感染が報じられている。
世界保健機関(WHO)は7日、感染者の規模は「想定の範囲内」だとする見解を発表。中国当局はWHOに「医療システムは逼迫(ひっぱく)していない」と伝えたという。
中国では19年に新型コロナウイルスの最初の患者が確認されたが、情報公開の遅れにより国際的な批判を招いた。中国政府は現在、コロナ禍後の内需低迷を補うべくインバウンド誘致に注力。新たな感染症流行が外国人観光客の「渡航控え」につながる事態に神経をとがらせている。
中国外務省の郭嘉昆副報道局長は7日、外国メディアの「中国への旅行は安全か」との質問に対し、「政府は常に感染症情報を適時かつ透明性をもって公開している」と強調した。
〔写真説明〕8日、北京の病院で、マスクを付けて順番を待つ人々(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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