日本海の低気圧が発達しながら北海道に接近した影響で、北海道南東部では3日夜から4日朝にかけ、記録的な大雪となった。気象庁は4日夕方まで十勝地方に大雪警報を発表した。
 12時間降雪量では、帯広市で4日午前9時までに1メートル20センチ、本別町で午前11時までに1メートル7センチ、芽室町でも午前8時までに1メートル5センチに上った。いずれも全国の観測史上最多記録を更新した。これまでの最多は2022年12月24日に山形県小国町で記録した91センチ。
 同庁帯広測候所によると、日本海の低気圧に加え、北海道の東海上にある別の低気圧が北上した影響で、十勝地方に湿った空気が流れ込んだことが大雪の要因という。担当者は「通常の冬型の気圧配置ではあまり雪が降らない地方なので、今回の雪はまさに記録的な降り方だ」と説明した。
 高速道路は道東道や帯広広尾道、東北道、北陸道、東九州道など各地で通行止めとなった。国内線では日本航空が4日午後4時時点で81便、全日空も午後2時時点で47便が欠航した。5日も多くの欠航が発生する見込みとなっている。
 日本付近は今後数日間、強い冬型の気圧配置となり、上空に今冬一番の寒気が流れ込む見込み。北海道と東北、北陸では大雪や暴風雪、高波が、西日本の日本海側も大雪が予想され、国土交通省などは不要不急の外出を控えるよう呼び掛けている。
 5日午後6時までの24時間予想降雪量は多い所で、北陸100センチ、東北と岐阜県80センチ、近畿70センチ、北海道と中国、九州北部50センチ、四国40センチ、九州南部20センチ。
 その後、6日午後6時までの同降雪量は、北陸100センチ、東北と岐阜県70センチ、北海道と近畿、中国50センチ、九州北部30センチ、四国20センチ。 
〔写真説明〕大雪が降った北海道帯広市の市街地=4日午前、同市
〔写真説明〕大雪で車が進めなくなり、雪かきをする男性=4日午前、北海道帯広市
〔写真説明〕雪が降り積もる北海道帯広市の市街地=4日午前

(ニュース提供元:時事通信社)