2025/03/10
防災・危機管理ニュース
農林水産省は10日、政府備蓄米の放出に向けた入札を始めた。初回の入札対象は放出予定の21万トンのうち15万トン。残り6万トンも早ければ月内に入札を行う。凶作や大規模災害への対応に限っていた備蓄米放出を、流通の円滑化を目的に行うのは初めて。スーパーなどの店頭に並ぶのは3月下旬以降の見通しで、コメの価格高騰に歯止めをかけられるかが焦点だ。同省は、さらに追加で放出することも検討している。
今回放出されるのは41品種で、青森県産「まっしぐら」や宮城県産、福島県産の「ひとめぼれ」などが含まれる。全国農業協同組合連合会(JA全農)は同日、入札に参加したことを明らかにした。入札期間は12日まで。
江藤拓農水相は10日の参院予算委員会で放出の効果を問われ「スタック(流通の目詰まり)が解消されれば当然、価格が下に向かうことを期待していないのかと言われれば、そうあってもらいたい」と価格抑制へ期待感を示した。
総務省が発表した2月の東京都区部の小売物価統計調査によると、コシヒカリ(5キロ)は4363円と、前月比4%上昇し過去最高を更新した。昨年夏に店頭で極端な品薄に陥った「令和の米騒動」以降、コメの値上がりを見込んで生産者からの調達競争が激化したことなどが原因だ。
〔写真説明〕倉庫内に積み上げられた政府の備蓄米=2月18日、埼玉県内
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
ランサムウェアの脅威、地域新聞を直撃
地域新聞「長野日報」を発行する長野日報社(長野県諏訪市、村上智仙代表取締役社長)は、2023年12月にランサムウェアに感染した。ウイルスは紙面作成システム用のサーバーとそのネットワークに含まれるパソコンに拡大。当初より「金銭的な取引」には応じず、全面的な復旧まで2カ月を要した。ページを半減するなど特別体制でなんとか新聞の発行は維持できたが、被害額は数千万に上った。
2025/07/10
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/07/08
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/07/05
-
-
-
-
-
-
「ビジネスイネーブラー」へ進化するセキュリティ組織
昨年、累計出品数が40億を突破し、流通取引総額が1兆円を超えたフリマアプリ「メルカリ」。オンラインサービス上では日々膨大な数の取引が行われています。顧客の利便性や従業員の生産性を落とさず、安全と信頼を高めるセキュリティ戦略について、執行役員CISOの市原尚久氏に聞きました。
2025/06/29
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方