2025/04/08
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】国連のドゥジャリク事務総長報道官は7日、イスラエルが3月18日にパレスチナ自治区ガザへの攻撃を再開して以降、40万人近くが避難民になったとする推計を明らかにした。1月の停戦合意後、多くのガザ住民が北部などに戻ったが、停戦が事実上崩壊したことで再び移動を強いられている。
ドゥジャリク氏は、国連児童基金(ユニセフ)や世界食糧計画(WFP)など国連機関の代表が出した共同声明に言及し「ガザの住民は避難を繰り返し、基本的なニーズも満たされない狭い空間に追いやられている」と強調。イスラエルが3月2日以降、ガザへの人道支援物資搬入を禁止する中、210万人以上の住民が「再び捕らわれ、爆撃を受け、飢えに苦しんでいる」と訴えた。
一方、訪米したイスラエルのネタニヤフ首相は7日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談。その際、ガザの停戦交渉に関し「別の案に取り組んでおり、それが成功することを願っている」と記者団に述べた。「われわれは人質全員の解放と、(イスラム組織)ハマスの邪悪な圧政の終えんに向け尽力している」とも語った。
トランプ氏も、ガザの停戦について「戦争が停止してほしいし、いずれかの時点でそうなると思う。それほど遠い将来ではないだろう」と楽観的な見通しを示した。
イスラエルはガザへの攻撃を続けており、中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、7日だけで少なくとも59人が死亡。AFP通信によれば、南部ハンユニスでは地元ジャーナリストが殺害された。ただ、イスラエル軍は「ジャーナリストを装ったハマスのテロリスト」を攻撃したと主張している。
〔写真説明〕避難するパレスチナ自治区ガザの市民=3日、北部ガザ市(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/05/13
-
「まさかうちが狙われるとは」経営者の本音に向き合う
「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します」。そんな理念のもと、あらゆるデータトラブルに対応するソリューションカンパニー。産業界のデータセキュリティーの現状をどう見ているのか、どうレベルを高めようとしているのかを聞きました。
2025/05/13
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/05/05
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方