2025/05/17
防災・危機管理ニュース
【サンパウロ時事】ブラジル政府は16日、南部リオグランデドスル州の養鶏場で15日に高病原性鳥インフルエンザが確認されたと発表した。商業生産施設で初めて感染が判明した。同国は世界最大の鶏肉輸出国で、日本が輸入する鶏肉の約7割がブラジル産。日本への供給に影響が及ぶ恐れがある。
鳥インフルが発生したのは州都ポルトアレグレ近郊モンテネグロの養鶏場。施設の隔離や飼育していた鶏の殺処分などの防疫措置が講じられた。ファバロ農相は「生産能力を維持し、供給を確保する」と強調した。
在ブラジル日本大使館によると、日本はブラジルと合意した取り決めに基づき、この自治体で生産する家禽(かきん)類に限って輸入を停止した。ブラジル農業省は取材に対し、同国産の最大消費国である中国や、欧州連合(EU)向けの輸出が全面禁止になったと説明した。
業界団体によると、2024年のブラジル産鶏肉輸出は過去最高の約530万トンで、世界全体の約4割を占めた。日本向けは約44万トンだった。
〔写真説明〕17日、ブラジル南部リオグランデドスル州モンテネグロにある養鶏場で活動する防護服を着た作業員(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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