2015/04/02
防災・危機管理ニュース
政府の中央防災会議は3月30日、南海トラフ巨大地震に備え、救助の応援部隊や物資輸送などの「応急対策活動計画」を策定した。政府は南海トラフ地震でマグニチュード9.1、最悪32万人を超える死者が出ると想定しており、昨年3月に策定された南海トラフ地震基本計画に基づいて、最大級の地震を想定。各機関が人や物資を円滑に届けられるよう、応急活動の計画を作成したもの。
大きな被害が想定される中部(静岡)から近畿、四国、九州に至る10県を重点救援対象に設定。全国の自衛隊、警察、消防などの最大約14万3000人を動員し、6空港に災害派遣医療チーム(DMAT)を重点配備する。緊急輸送ルート、救助・消火、医療活動、物資調達、燃料供給などの5分野での行動目標をタイムライン(1日目~4日目以降)で示している。
■10県重点支援
重点的に救援する県は静岡、愛知、三重、和歌山、徳島、香川、愛媛、高知、大分、宮崎の10県を指定。
■緊急輸送ルートを指定
被災地への緊急輸送路については、全国都道府県から被災地に向かう主要道路をあらかじめ「緊急輸送ルート」に設定しておき、発生後、応急復旧や通行の確保を優先的に進める。
■救助・消火
発生後3日以内に自衛隊を11万人、10県以外の都道府県から消防1万7000人、警察1万6000人を動員。ヘリコプター約480機、飛行機約140機、船舶約470隻を活用する。具体的な派遣先は、災害状況に応じて政府が判断する。
■医療支援
医療活動は、全国約1300のDMATが対応し、内陸部の静岡空港や高松空港、熊本空港などに重点配備する。各空港で負傷者を受け入れて緊急処置し、重傷者は空路で被災地外の病院に運ぶ。
■救援物資
物資調達は、被災府県からの要請を待たないで必要不可欠な物資を緊急輸送する「プッシュ型支援」を行う。輸送する物資は飲料水のほか毛布600万枚、食料7100万食、乳児小児用おむつ400万枚、簡易トイレなど。
■燃料供給
東日本大震災ではガソリンなどの燃料不足が深刻だったため、石会社の系列を超えて協力体制を作り、優先度に応じて供給する。高速道路など主要ルート上の40カ所を重点供給先に選んでいる。また、被災地の空港に災害派遣医療チームを投入。空港に医療救護所を立ち上げ、患者受け入れや広域搬送の拠点にする。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/07/28
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方