政府は12日、人工知能(AI)の活用推進とリスク対応強化を目指すAI戦略本部(本部長・石破茂首相)の初会合を首相官邸で開いた。「世界で最もAIを開発・活用しやすい国を目指す」とうたった「AI基本計画」の骨子案を巡り議論。政府は年内の計画策定を目指す。
 戦略本部は全閣僚で構成。5月に成立したAI新法に基づいて今月1日に設置された。基本計画の策定や国際規範に沿った適正利用のための指針を整備する。首相は会合で「AIは安全保障上極めて重要だ。世界で開発競争が激化する中、早急に支援策を講ずる必要がある」と強調した。
 骨子案では「わが国ではAIの利活用がこれまで十分に進んでおらず、AI関連の投資も経済規模に比べて僅少」と指摘。「人とAIが絶えず協働できるよう、『人間中心のAI社会原則』を堅持し、イノベーションの促進とリスクへの対応を両立する」とした。 
〔写真説明〕人工知能戦略本部の初会合で発言する石破茂首相(左から3人目)=12日午前、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)