【ニューヨーク時事】トランプ米大統領は23日の国連総会での演説で、気候変動問題を「史上最大の詐欺だ」と主張した。地球温暖化は「起きていない」との認識を示し、「国連や他の機関の予測は間違っていた」と持論を展開した。
 トランプ氏は2期目の就任直後、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から再離脱。再生可能エネルギー開発など環境対策に背を向け、石油の増産を進めた。国内有権者に受けのいいガソリン価格の低下をたびたび強調してきた。
 バイデン前政権下で導入された気候変動対策も転換。電気自動車(EV)の購入促進や再エネの普及に向けた大幅な優遇措置をカットする方針だ。
 トランプ氏はこの日、「(気候変動の)詐欺から抜け出さなければ、国は滅びるだろう」と指摘。自身の主張は「すべてにおいて正しかった」とした上で、各国の首脳に対し「あなた方はいい人になりたがっている。だが政治的に正しいことをしたいのに、(結果的に)自らの遺産を破壊している」と訴えた。 
〔写真説明〕23日、ニューヨークの国連本部で演説するトランプ米大統領(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)