【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は9月30日、ロシアが占領するウクライナ南部のザポリージャ原発で1週間以上、外部電源が喪失していると発表した。戦闘の影響で復旧のめどが立っていない。2022年2月のウクライナ侵攻開始以来、喪失は10回目だが、「これほど続いたことはない」という。
 23日午後に原発から約1.5キロ離れた場所で、軍事行動により唯一残っていた送電線が断線。以降、緊急用のディーゼル発電機を使って稼働停止中の原子炉6基を冷却しているという。グロッシ氏は「差し迫った危険はないが、明らかに持続可能な状況ではない」と警告した。 
〔写真説明〕ロシアが占領するウクライナ南部のザポリージャ原発=2023年7月(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)