【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)の環境相理事会は5日、2040年までに温室効果ガス排出量を1990年比で90%削減する新たな気候目標で合意した。加盟国の立場が割れる中、達成方法に一定の柔軟性を持たせることで折り合いをつけた。10日からブラジルのベレンで始まる国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)を前に決着を急いだ形だ。
 合意では加盟国の負担に配慮し、90%のうち最大5%をEU域外での排出削減で賄えるとした。また、暖房や自動車燃料などを対象とする新たな排出権取引制度の開始時期は、当初計画の2027年から28年に1年延期された。 
〔写真説明〕欧州連合(EU)の環境相理事会で掲げられたEU旗=4日、ブリュッセル

(ニュース提供元:時事通信社)