元イスラエル軍情報機関トップのアモス・ヤドリン氏は13日、東京都内で記者会見し、10月に発効したパレスチナ自治区ガザの停戦の先行きに懸念を示した。和平案に記された段階的なイスラエル軍撤退は進まず、「第2次大戦後のドイツ」のようにガザが事実上、東西に分割された状態が長期化する可能性があると指摘した。
 ガザに展開するイスラエル軍は現在、和平案の「第1段階」で合意したラインまで撤退している。ヤドリン氏は、「第2段階」で治安維持を担う「国際安定化部隊」について、「どの国も(参加を)ためらっている」と説明。各国がイスラム組織ハマスの武装解除への関与を避けているためと分析する。イスラエル軍がさらに撤退を進める予定の第2段階への移行は困難と述べた。 
〔写真説明〕記者会見する元イスラエル軍情報機関トップのアモス・ヤドリン氏=13日午後、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)