【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)は11日、北極圏の警戒・監視活動を開始したと発表した。トランプ米大統領が安全保障上の懸念を理由にデンマーク自治領グリーンランドの領有に意欲を示す中、北極圏の防衛をNATOとして集団で担う姿勢を打ち出し、同盟内の緊張を緩和する狙いがある。
 NATO本部で記者会見したルッテ事務総長は「北極圏で行っている全ての活動を初めて一つの指揮の下に統合する」と説明。加盟国が個別に実施してきた軍事演習や警戒活動をNATOの枠組みで一元化する考えを示した。
 トランプ氏は1月、ロシアや中国の北極圏での台頭を理由にグリーンランドの領有を主張し、反対姿勢を示した欧州8カ国に追加関税を課すと表明。その後、ルッテ氏との会談でグリーンランドや北極圏を巡る「将来の取引の枠組み」で合意し、関税措置を撤回していた。 
〔写真説明〕11日、ブリュッセルで記者会見する北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)