赤沢亮正経済産業相は30日の閣議に2026年版の通商白書を報告した。中国による輸出管理や中東紛争で鮮明になったサプライチェーン(供給網)リスクへの対応の必要性を強調した。重要鉱物やエネルギーの調達多角化に向けては資源供給国として重要性を増す新興国との関係構築を重視。直接投資を有効な政策手段と位置付けた。
 白書は、2025年の世界経済は米国の高関税措置にもかかわらず、底堅い成長となったと総括。一方で、米国の自国第一主義や中国の重要鉱物の輸出制限など世界の経済政策を巡る不確実性は00年以降で「最高水準」に達したと警告した。
 ホルムズ海峡の事実上の封鎖では、原油やナフサの中東依存度が高いアジアが最も影響を受けやすいとして、特定地域への依存のリスクを指摘。東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国で部品や材料など中間財の中国依存度が高まっていることから、供給途絶リスクの低減に向け、国際ルールに基づく貿易の安定性確保や日本による中間財輸出の増加が必要とした。 

(ニュース提供元:時事通信社)