政府は21日の持ち回り閣議で、経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」を決定した。「総合的な国力を徹底的に強くしていく」ことが「高市内閣の使命」とし、官民による戦略分野への投資拡大で「強い経済」を実現する方針を掲げた。積極的な財政出動を可能とするため、財政目標や予算編成の在り方を見直し、「新たな経済財政運営への抜本的な転換を図る」と表明した。
 高市政権で骨太方針を策定するのは初めて。高市早苗首相は21日の経済財政諮問会議などの合同会議で「行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資を徹底的にてこ入れする」と強調した。
 骨太方針では、目指す経済・財政の姿を、2027~40年度を期間とする中長期の経済財政計画として示し、名目GDP(国内総生産)1100兆円に迫る経済成長の実現、実質成長率1%超、名目3%超の早期定着を図る。
 同時に閣議決定した投資拡大の具体策「日本成長戦略」に基づき、40年度までに官民累計で370兆円超の投資を推進。経済安全保障上のリスクの最小化を目指す「危機管理投資」と、日本に優位性がある分野を強化する「成長投資」を両輪に、政府主導で民間投資を引き出す。
 十分な政府投資を確保するため、上限を設けず予算要求できる「強く豊かな日本」投資枠の創設も明記。このうち、経済安全保障上、特に重要な分野は、償還財源の裏付けがある「つなぎ国債」の発行で必要資金を前倒しで調達し、特別会計で別枠管理する。
 従来、単年度の黒字化を目指してきた基礎的財政収支は「一時的な悪化も許容」し、複数年で管理する。財政目標の中核には「国と地方の総債務残高対GDP比の安定的低下」を掲げた。 
〔写真説明〕経済財政諮問会議・日本成長戦略会議合同会議で発言する高市早苗首相(右)=21日午前、首相官邸
〔写真説明〕経済財政諮問会議・日本成長戦略会議合同会議に臨む筒井義信経団連会長(左から2人目)=21日午前、首相官邸
〔写真説明〕経済財政諮問会議・日本成長戦略会議合同会議に臨む日銀の植田和男総裁=21日午前、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)