2018/12/19
ニュープロダクツ
トーマツは18日、人口や世帯所得など地域のデータ分析を企業の不動産戦略に生かす「アナリティクスによる拠点不動産戦略アドバイザリー」と題したサービスの提供を発表した。不動産の専門家の知見も加味し、不要な拠点所有や老朽化といった不動産に関するリスク回避を訴求する。
全国的に人口減が進むほか、インターネットの発達などで産業構造が変わり、金融機関など拠点の再編を迫られている業種・企業が増加傾向にある。トーマツでは国立社会保障・人口問題研究所などの地域の人口や世帯所得といったデータ分析から、自社の商圏の重複や域内人口のカバー率を確認。競合他社の商圏も分析し、自社同士の顧客の食い合いを避けるための撤退や攻勢をかけるための進出といった拠点再編などに生かす。人口や地域内の経済状況などのデータを基に店舗の売上予測の推計も行う。
また拠点再編の戦略策定にあたり、所有不動産の将来の老朽化コストも分析。将来の建て替え計画などに生かせるようにする。デロイト トーマツ グループでは一級建築士や不動産鑑定士などを擁するデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社やデロイト トーマツ PRSもあり、連携しデータ分析以外に専門家の知見も加えたサービスを受けることも可能。デロイト トーマツ グループを挙げた拠点の収支シミュレーションや所有不動産の有効活用といったCRE(企業不動産)戦略サポートを行う。
18日に東京都千代田区のトーマツ丸の内オフィスで行われた記者発表会で同社パートナーの桑原大祐氏は「不動産業界は経験と勘で動いてきたところが大きいが、科学的アプローチを行う」と説明。将来はAI(人工知能)の活用も検討しているという。価格はサービス内容によって異なる。多くの不動産を所有し、拠点再編を進めている金融機関などをターゲットとする。
■ニュースリリースはこちら
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20181218.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:斯波 祐介
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
月刊BCPリーダーズ2025年上半期事例集【永久保存版】
リスク対策.comは「月刊BCPリーダーズダイジェスト2025年上半期事例集」を発行しました。防災・BCP、リスクマネジメントに取り組む12社の事例を紹介しています。危機管理の実践イメージをつかむため、また昨今のリスク対策の動向をつかむための情報源としてお役立てください。
2025/10/24
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/21
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方