台風でケーブルが損傷した設定で復旧の技能を競った

NTT東日本は16日、東京都調布市のNTT中央研修センタで「現場力向上フォーラム」を実施した。同社の29支店とNTT西日本の代表1チームによる光回線の災害復旧の技能競技会のほか、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたネットワーク整備の展示などが行われた。

技能競技会では2人1組による30チームが参加。台風により光回線のケーブルが破損し、電話やインターネットに不具合が出たという設定で実施された。1人がケーブルを、もう1人が建物の設備を修理し、ルーターの再設定も行う復旧作業を競った。今回は初めて事前に課題を公表し、工夫を行わせたという。

また展示では五輪に向けたネットワーク整備について説明。放送ネットワークの構築のため、首都圏の競技会場や東京都江東区の東京ビッグサイトに置かれるメディアセンターを網羅する約550kmの光ケーブルの敷設を行うことを説明。メディア向けにはデータ転送のためのVPNの提供も行う。

ほかに通信設備のあるビルに無線のBluetoothを用いたセンサーを用い、水没などがあった際のアラームなどIoT(モノのインターネット)によるモニタリングも展示。水没があれば無線が弱まることから異常を検知。温度や湿度のモニタリングもできる。NTT東日本では3月末までに50のビルで設置する計画。また、AI(人工知能)による電話の故障受付(電話番号113)での対応を行う。申告内容を聞き、AIが相談内容を判断し応対する。3月から試験的に導入し、夜間の自動応答に使う。

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介