2019/02/08
防災・危機管理ニュース
東京都は8日、高はっ水性能を持つ風呂敷を、イベントなどを通じて配布することを明らかにした。水の持ち運びも可能で、風呂敷の災害時の活用を啓発する。また「東京都無電柱化推進計画」の改定案も発表した。現行計画を2年延長し2014~20年度までとし、防災に寄与する区市町村道の無電柱化の強化などを盛り込む。
風呂敷は96cm四方の正方形で、はっ水加工がされている。袋状にして水を注いでも染み出さないので、非常時の水の運搬に用いることができる。水を入れた状態で強く押すとシャワー状に水が出るようになっている。
都では14日に渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター小ホールで開催される「東京2020大会に向けた安全・安心シンポジウム」(定員300人)でまず配布する。今後、イベントのほか、防災組織市民リーダー研修や女性防災人材育成のための防災コーディネーター研修の修了者にも配布する予定。小池百合子知事は8日の記者会見で「風呂敷は三角巾としてのほか、避難所での着替えや授乳時の目隠しとしても使える」と説明した。都では災害時の風呂敷の使い方についてイベントやホームページを通じて説明していく方針。
無電柱化計画は2014~18年度だった現行第7期計画を2年延長し改定するもの。今年度で終了予定だったが、2020年にオリンピック・パラリンピックがあり、完成を急ぐため延長・改定とした。従来計画より都道89km、区市町村道80kmを追加し、それぞれ806km、279kmを7年間の整備計画延長とした。国道も合わせ1154kmとなる。
都道では都心となる環状7号線内側エリアや、区市町村庁舎や災害拠点病院など災害時に重要な拠点となるエリアに注力。区市町村道も防災を重視し、災害拠点病院や庁舎といった防災拠点に接続する区市町村道の無電柱化に、都が本来は区市町村が負担する費用の4分の1を追加負担する。既に都が4分の1を負担することになっているため、国と都が半分ずつを負担することになり、区市町村の負担はゼロとなる。2019年度予算で2億円を計上する計画。台風の被害が多い島しょ部での整備も、整備手法の確立を検討したりモデル路線を設置することなどで強化する。
無電柱化について都では2018年3月に2018~27年度までの10年間の都の基本方針などを示した計画を出している。今回の第7期計画改定・延長はそれを受け、具体的な数値目標や路線を含んだ実施計画という位置づけとなっている。小池知事は「災害対応上、防災拠点周辺の無電柱化を重視した」と述べた。8日から3月10日までパブリックコメントを募集する。
■ニュースリリースはこちら(無電柱化計画)
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/02/08/05.html
■関連記事
災害対応強化費3割増、小池色前面に
http://www.risktaisaku.com/articles/-/14748
無電柱化、重点エリア拡大し防災拠点注力
http://www.risktaisaku.com/articles/-/5537
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/11/25
-
目指すゴールは防災デフォルトの社会
人口減少や少子高齢化で自治体の防災力が減衰、これを補うノウハウや技術に注目が集まっています。が、ソリューションこそ豊富になるも、実装は遅々として進みません。この課題に向き合うべく、NTT 東日本は今年4月、新たに「防災研究所」を設置しました。目指すゴールは防災を標準化した社会です。
2025/11/21
-
サプライチェーン強化による代替戦略への挑戦
包装機材や関連システム機器、プラントなどの製造・販売を手掛けるPACRAFT 株式会社(本社:東京、主要工場:山口県岩国市)は、代替生産などの手法により、災害などの有事の際にも主要事業を継続できる体制を構築している。同社が開発・製造するほとんどの製品はオーダーメイド。同一製品を大量生産する工場とは違い、職人が部品を一から組み立てるという同社事業の特徴を生かし、工場が被災した際には、協力会社に生産を一部移すほか、必要な従業員を代替生産拠点に移して、製造を続けられる体制を構築している。
2025/11/20
-
企業存続のための経済安全保障
世界情勢の変動や地政学リスクの上昇を受け、企業の経済安全保障への関心が急速に高まっている。グローバルな環境での競争優位性を確保するため、重要技術やサプライチェーンの管理が企業存続の鍵となる。各社でリスクマネジメント強化や体制整備が進むが、取り組みは緒に就いたばかり。日本企業はどのように経済安全保障にアプローチすればいいのか。日本企業で初めて、三菱電機に設置された専門部署である経済安全保障統括室の室長を経験し、現在は、電通総研経済安全保障研究センターで副センター長を務める伊藤隆氏に聞いた。
2025/11/17
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方