2019/03/14
本気で実践する災害食
1個あたり水500ミリリットルが必要、塩分は6グラム!
さあ、見ていきましょう。

■まず、使う熱湯の量は、カップのふたに「これには何ミリリットルの熱湯が必要です」と丁寧に書かれています。それに従うと、1個につきざっと300~400ミリリットルの熱湯が必要です。なかでも金食い虫ならぬ“水”食い虫の王者は「うどん」で、400ミリリットルを超えています。これでお分かりのように、カップ麺1個につき500ミリリットルのペットボトル1本を準備する必要があります。
ところで、そもそもカップ麺は汁もの料理に属します。ご存じの通り、汁もの料理の汁を飲むと体が温まりますし、心がほっこりします。それに満腹感が得られます。本来なら、できれば汁を捨てずに飲み干したいと考えるでしょう。特に水分をとりにくい災害時はことさらです。
しかし、わたしは実験中、1種類のカップ麺だけは汁を飲み干しましたが、それ以外はすべて汁を残しました。なぜ、カップ麺の場合は汁を捨てたくなるのか。原因を考えてみると、塩味が濃すぎるからではないでしょうか? わたしが実験中に購入したカップ麺の1個あたりの塩分(食塩相当量)は、多いもので6グラム以上。少なめのものでも約3グラム含まれており、しかもカップ麺1種類だけでした。
なお、わたしが残した汁の量は、最初に加えた熱湯の量の約半分程度です。カップ麺の汁を飲み干す多くの人は、「これも銭(ぜに)のうちじゃ。飲まないと大損でっせ」という思いで飲み干しているのでしょうか?
おすすめ記事
-
白山のBCPが企業成長を導く
2024年1月1日に発生した能登半島地震で震度7を観測した石川県志賀町にある株式会社白山の石川工場は、深刻な被害を受けながらも、3カ月で完全復旧を実現した。迅速な対応を支えたのは、人を中心に据える「ヒト・セントリック経営」と、現場に委ねられた判断力、そして、地元建設会社との信頼関係の積み重ねだった。同社は現在、埼玉に新たな工場を建設するなどBCPと経営効率化のさらなる一体化に取り組みはじめている。
2025/08/11
-
三協立山が挑む 競争力を固守するためのBCP
2024年元日に発生した能登半島地震で被災した三協立山株式会社。同社は富山県内に多数の生産拠点を集中させる一方、販売網は全国に広がっており、製品の供給遅れは取引先との信頼関係に影響しかねない構造にあった。震災の経験を通じて、同社では、復旧のスピードと、技術者の必要性を認識。現在、被災時の目標復旧時間の目安を1カ月と設定するとともに、取引先が被災しても、即座に必要な技術者を派遣できる体制づくりを進めている。
2025/08/11
-
アイシン軽金属が能登半島地震で得た教訓と、グループ全体への実装プロセス
2024年1月1日に発生した能登半島地震で、震度5強の揺れに見舞われた自動車用アルミ部品メーカー・アイシン軽金属(富山県射水市)。同社は、大手自動車部品メーカーである「アイシングループ」の一員として、これまでグループ全体で培ってきた震災経験と教訓を災害対策に生かし、防災・事業継続の両面で体制強化を進めてきた。能登半島地震の被災を経て、現在、同社はどのような新たな取り組みを展開しているのか――。
2025/08/11
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/05
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/08/05
-
-
カムチャツカ半島と千島海溝地震との関連は?
7月30日にカムチャツカ半島沖で発生した巨大地震は、千島からカムチャツカ半島に伸びる千島海溝の北端域を破壊し、ロシアで最大4 メートル級の津波を生じさせた。同海域では7月20日にもマグニチュード7.4の地震が起きており、短期的に活動が活発化していたと考えられる。東大地震研究所の加藤尚之教授によれば、今回の震源域の歪みはほぼ解放されたため「同じ場所でさらに大きな地震が起きる可能性は低い」が「隣接した地域(未破壊域)では巨大地震の可能性が残る」とする。
2025/08/01
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方