2019/03/14
本気で実践する災害食
厚生労働省が示す塩分量の2倍!
厚生労働省が示す1食分の塩分の摂取量(2019年の目標値)は、男性が約2.7グラム、女性が2.3グラム程度です。この値に比べると、カップ麺には約2~3倍もの塩分が含まれていることになり、大丈夫かなあとため息をついています。
災害時、水は貴重品ですし、熱湯を沸かすのも難しいことです。大変な思いでやっと熱湯を注いだのに「塩からい」といって汁を飲まないで捨てるのはどう考えても不自然で、「ヘン」としか言いようがありません。
では、どうすればいいでしょうか。
わたしは2つの提案を、1つは製造会社に対して、もう1つは消費者に対して、したいと思います。皆さんのご意見はいかがですか。
■製造会社さんへ―災害用のカップ麺を健康志向に改変していただきたい。
・調味料から塩分を減らしてください。1食3グラム以内の食塩相当量に……。
・できれば調味料は別袋で、液体ではなく粉末にしてください(理由は後述)。
・汁の食塩相当量を現行の約3分の1に減らし、1食2~3グラム程度にしてください。
・麺、かやくの食塩相当量が2グラム超の商品もありますが、できるだけ少なくしていただきたいです。麺が戻るときに汁の塩分も同時に吸い、麺が塩からくなるためです。ウーンと塩味を控えるようにしてください。
・企業はさぞかし反論するでしょうね。「そんなことぐらい、とうの昔からわかってますよ。ただ、ラインを変更したり設備投資をしなければ……」「嫌ですね。おことわり」。そんなこと言わないで、消費者の健康のためですから、ぜひお願いしますよ。と言っても効きめがないかもしれません。そうなれば次の手しかありません。
カップ麺の汁の塩分を3分の1にした場合

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