2019/03/22
防災・危機管理ニュース

MS&ADインターリスク総研は2月26日、国内全上場企業3535社を対象に実施したBCM(事業継続マネジメント)の実態調査の結果を発表した。回答数は352社。前回調査の2015年度比でBCP(事業継続計画)の策定率や訓練の実施率が上昇した。また、サプライチェーン対策を行う企業の割合がBCP策定率を上回った。
BCPの策定状況は「策定している」が2015年度比1.1ポイント上昇の56.0%、「現在、策定中である」が3.2ポイント増の14.8%、「策定の計画がある」が2.2ポイント増の8.5%。策定の計画も含め前向きな回答が増加している。BCPに関する訓練の実施状況は「全く実施していない」が2.7ポイント減の36.4%、「1年に4回以上実施」が0.4ポイント減の5.7%、「1年に2回以上実施」が2.2ポイント増の34.1%と、全く実施していないという回答が減り、年1~2回の実施が増加している。
大災害などの発生時にサプライヤーから部品やサービスの提供を受けるための事前対策については、全業種では「対策を講じている」67.1%、「対策を講じていない」32.9%。製造業ではそれぞれ87.5%、12.5%、非製造業では54.9%、45.1%。製造業の方が対策を講じている。全業種で見るとBCP策定率の56.0%を上回っており、BCPを策定しなくても、サプライチェーン対策を行っている企業が多いことがわかった。
■ニュースリリースはこちら
https://www.irric.co.jp/topics/press/2019/0226.php
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方