2019/05/06
危機発生時における広報の鉄則
私が犯しましたこのたびの出来事は、私を知る皆さまの信頼をすぐに回復することはできるものでないことはよく分かっております。ですが、日々感じております後悔の念、取り返しのつかないことをしてしまった自分の弱さを戒め、反省をし、もう一度生まれ変わった気持ちで心を入れ替え、日々努力していきたく思っております。そして、このような日々に支えてくださった方々の温かいお気持ちに、深く深く感謝しております。決して、二度とこのようなことで皆さまの信頼を裏切ることはありません。この気持ちを決して忘れることなく、皆さまのお気持ちに恩返しをしていきたいと思います。
至らぬ点は厳しく指摘していただき、私自身、素直に拝聴して、新しい一歩を踏み出してゆきます。今まで応援してくださった日本や海外のファンの皆さま、お世話になった会社の皆さま、そして、今まで支えて下さったスタッフの皆さま、このたびは本当に、本当に申し訳ありませんでした。
忘れていけない非言語の要素
酒井さんの会見では、服装、ヘアメイク、涙も注目されました。黒っぽい服、ナチュラルメークで良かったと思います。「涙はいいのか悪いのか」といった質問は多数受けましたが、泣いていいのかどうかではなく、どこで流した涙なのか、が問題です。ある食品偽装をした会社は「ご先祖様に申し訳ない」といって流した涙がありました。その涙は批判されるのは当然です。「応援してくださった皆さんに申し訳ない」という涙を批判することに意味があるのでしょうか。
質問を受け付けないことも批判されました。記者会見とは本来「記者からの質問を受ける場」であることを考えるとクレームが来ることもあるでしょう。しかしながら、顔を見せるだけでも責任を果たすという考え方があってもよいだろうと思います。保釈中であること、答えることができないことばかり、精神的に耐えられない、ということであれば、コメント発表だけの記者会見は「あり」です。ただし、そういう時こそ、読み上げるだけの会見ではなく、どのような表情で、どんなトーンで、どのようなスピードで語るのか、が大切なのです。
(了)
- keyword
- 危機管理広報
危機発生時における広報の鉄則の他の記事
おすすめ記事
-
過疎高齢化地域の古い家屋の倒壊をどう防ぐか
能登半島地震の死者のほとんどは、倒壊した建物の下敷きになって命を落とした。珠洲市や輪島市の耐震化率は50%程度と、全国平均の87%に比べ極端に低い。過疎高齢化地域の耐震改修がいかに困難かを物語る。倒壊からどう命を守るのか。伝統的建築物の構造計算適合性判定に長年携わってきた実務者に、古い家の耐震化をめぐる課題を聞いた。
2024/03/28
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月26日配信アーカイブ】
【3月26日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:四半期ニュース振り返り
2024/03/26
-
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月19日配信アーカイブ】
【3月19日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:副業・兼業のリスク
2024/03/19
-
リスク担当者も押さえておきたいサイバーセキュリティ対策の最新動向
本勉強会では、クラウド対応のサイバーセキュリティ対策の動向を、簡単にわかりやすく具体的なソリューションの内容を交えながら解説します。2024年3月8日開催。
2024/03/18
-
発災20分で対策本部をスタートする初動体制
総合スーパーやショッピングモールなど全国各地のイオン系列の施設を中心に設備管理、警備、清掃をはじめとしたファシリティマネジメント事業を展開するイオンディライト(東京都千代田区、濵田和成社長)。元日に発生した能登半島地震では、発災から20分後にオンラインの本社災害対策本部を立ち上げ、翌2日は現地に応援部隊を派遣し、被害状況の把握と復旧活動の支援を開始しました。
2024/03/18
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方