中央区の名所、銀座・和光

東京都23区内の災害対策は多様です。それは、地形や過去の経験が様々だから。お住まいの地域の防災対策が「その区ならでは」のものになっていることをご存知ですか? まずは、住んでいるまちのことを知り、そのまちで安心して暮らすための対策を知る。その行動次第であなたの大切な人の命が救われるとしたら…? 23区の「その区ならでは」をここで一挙にお伝えします! 今回は、中央区です。住民の方の取り組みからご紹介します。

管理組合内に防災委員会を結成し、エンジンがかかった

今回お話をうかがったのは、分譲マンション「ファミール月島グランスイートタワー」の防災委員会。管理組合の理事会の下部組織として防災委員会を立ち上げて活動されています。

マンションに住んだことがない人にとって、「管理組合って?」と疑問に思うところ…。「また下部組織?!」なんだか会社のようです。

「ファミール月島グランスイートタワー」の皆様の活動をお伝えする前に少しマンション防災についてまとめてみます。

分譲マンションを購入すると、そのマンションの所有者(区分所有者)は「管理組合」を結成して、自分たちのマンションを管理する当事者となります。自分たちの持ち物は自分たちで守るのですね。

管理組合には、代表としてマンションの維持管理を進める「理事会」があり、マンションの管理は理事会で話し合いながら進めていくことになります。マンションにお住まいの方は、輪番制で回ってきて、一度は理事を担当したことがあるという方が多いかもしれません。

管理組合での防災の取り組みは、居住者が50人以上のマンションでは、年1回程度の定期的防災訓練が、飲食店が入っている複合型マンションの場合には、年2回以上の消火訓練および避難訓練が義務付けられています。また、居住者が50人以上のマンションでは、防火管理者を置かなければなりません。

また新しい言葉…「防火管理者」。初めて聞くと一体どんな存在なのか、火災が発生したら、責任を取らないとならないのか…といろいろと想像してしまいます。

「防火管理者」とは、防火管理業務を推進する責任者となります。防火管理に関する知識を持ち、強い責任感と実行力を兼ね備えた管理的または監督的な地位にある方でなければなりません。「防火管理に係る消防計画」の作成・届出を実施したり、消火・通報・避難の訓練の実施、消防用設備などの点検・整備を行うなどの責務があります。

このように聞くとすごく責任が重たそうで、できれば避けたい…と思われる方も多いと思います。でも誰かがやらないといけない役職です。マンション理事になり、誰も手が挙がらなかったので…とか他にすることもなかったので…防火管理者に手を挙げ、資格は取りに行ったけど…何をしたらいいか結局よくわからなかった…という方もいらっしゃるかもしれません。

お伝えしてきた通り、防火管理者を選定しただけでは、マンション防災は前に進まないのですね。そのことに気づき、独自に取り組みを進めようと動き出すマンションが増えてきています。

■第4回【港区】マンション住民有志が集まり、全住民へ呼びかける(中)
https://www.risktaisaku.com/articles/-/9819

■第5回【港区】いざという時に助け合える関係性で生活に安心を(下)
https://www.risktaisaku.com/articles/-/10222

もっと具体的に防災について動かす組織を結成するために管理組合の中に委員会として「防災委員会」を結成するマンションが多くあります。今回お話をうかがった「ファミール月島グランスイートタワー」も管理組合の中に防災委員会を2013年6月に立ち上げたマンションの一つです。どのように取り組みを進められてきたのでしょうか。

「現役の頃、建築関係の仕事をしていたから防災に対して知識がゼロというわけではありませんでした。まぁ、防災委員になったらやらざるを得ないかな…という感じでした」と話すのは、防災委員の山田憲司さん。

「マニュアルを作成したりすると、だんだんとチームワークが醸成されてきました。理事会の下部組織なので、防災委員の方が理事長を兼務したりすると組織的にもスムーズにいきますね」と話すのは、当時の管理組合の理事長であり、防災委員会の発足者そして、現在も防災委員の蓮見和雄さん。

「防災マニュアル作成から防災委員会がスタートし、担当理事が決まりました。その後理事会の中で『ペット担当理事』『植栽担当理事』『イベント担当理事』など様々な委員会活動に役割を割り振って運営していこうという動きに発展していきましたね。」と話すのは、防災委員の筒井一夫さん。

寡黙に淡々と話し、計画を進める山田さん、ユーモアを混ぜながら、防災に対して熱い想いを持つ蓮見さん、そして、新しいアイディアを取り入れ、形にしていく筒井さん、という絶妙なバランスで役割分担がなされている防災委員会の方々です。

左から山田憲司さん、蓮見和雄さん、筒井一夫さん
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