直下型の地震は最初から大きな揺れと轟音が!揺れ始めたら何もできない


直下型の地震が起こったら最初から大きな揺れです。阪神・淡路大震災を経験した時は、カタカタというゆっくりした揺れなんてなかったですから。最初から体が大きく振り回される激震。そして、真横を飛行機が通っているかと思う轟音。中越地震でも熊本地震でも鳥取地震でも同じ証言があります。

揺れ始めたら何もできない。だからこそ、今は火を消すよりも身の安全をと言われています。コンロの鍋は自分に向かって降ってくるけど、揺れ始めたらコンロのつまみをねらって触ることはできません。轟音の中にいると、先生の指示に従ってとか誘導に従ってと言われていても先生の声が全く聞こえません。

地震が直下で発生すると速報が鳴らない場合もあります。でも、鳴ってくれたなら、鳴った瞬間が最後の安全な場所に移動するチャンスといえます。

隣の人を見たり、スマホで震源を確認するより前に、自分で今いる場所の安全確認をしてください。どうすればより安全かは、ニュースでもSNSでも教えてくれません。自分しか判断できません。その、あたりまえのことを忘れないでほしいのです。

誤報でもいいので、抜き打ちの避難訓練だと思って練習するように伝えています。揺れ始めたら何もできないからこそ、揺れる前に行動できる緊急地震速報が今、あることが、本当に心強いです。

1、2歳児には、「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」という概念自体も難しいのです。それでも「上を見て、落ちてこないかな。横やまわりを見て、倒れてきたり、動いてくるものはないかな」と、上や横という場所の明示とあわせて体を動かせば、一度で覚えて実行してくれるのです。そんなこどもたちに負けないように、大人もがんばって!