臭いが漏れにくい理由

では、なぜ、パン袋で臭いが漏れにくいかというと、パン袋は、ポリプロプレン(PP)でできています。ポリ袋というものには、ポリエチレンやポリプロピレンが含まれていて、パン袋はPPなのですね。PPだとなぜ臭いが漏れにくいかと言えば、理由はガスバリア性があるからです。

ガスバリア性はガス透過性の逆で、においをバリアするというイメージで理解してもらえたらと思います。そして酸素についての透過率は、HDPE(構造材料、エンジニアリングプラスチックなど)が2900、CPP(Cast Polypropylene  DMの袋などに使われているもの)が3800です。これに比べて、普通のポリエチレン袋などは、7900です。PPは普通の袋に比べて半分以上臭いがもれにくいってことになります。

※単位はcm3/m2・24h・atm。数値が高いほどガスが透過する

 

ただ、長岡技術科学大学大学院准教授の木村悟隆氏によると、このPPのガスバリア性は他の材質と比べてそれほどは高くないのだそうです。私の推測ですが、それでも一般のポリ袋に比べれば、ガスバリア性が高いものがパン袋という形で身近にあるものなので子育て世代でこんなに話題になっているのだと思います。

 

パン袋以外でも、ガスバリア性が高ければ、材質的に臭い対策に使えます。例えば、サランラップやクレラップといったようなポリ塩化ビニデリンが使えるとのことです。

 

 

サランはPVDCとPVCの共重合体でガスバリヤ性が高いので、いざって時は、それで汚物を巻いても・・。巻く時の事故を想像するとちょっと怖いですが、他の袋に入れた後に臭い対策で巻くのもありですかね。

その他にもカツオ節パック袋やマヨネーズチューブは、例えばエバールという素材を使うなどガスバリア性が高いです。もしも、炊き出しの食材で、捨てる予定の鰹節パックがあれば、汚物対策に使えそうです! でも、小分けパックは、トイレ用には、厳しそう・・・