第12回:地震後の初動対応
命を守る、そして二次災害を防ぐ
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
2020/02/05
中小企業の防災 これだけはやっておこう
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
地震の大きな揺れに見舞われた際、そのときに我々ができることは非常に限られています。しかし、その大きな揺れがおさまったあとにやるべきことは、余震から命を守るとともに、その後の復旧のために重要な意味があります。今回は、地震後の初動対応について考えます。
大きな揺れが落ち着いた段階でも、余震が起こる可能性があるため、復旧に向けて必要な行動を速やかに、そして的確に行うことが求められています。地震後の初動対応としてやるべきことに、被害を抑えること、避難すること、そして情報を収集・共有することがあります。
最初の大きな揺れによって、すでに建物・設備への物的被害、そして従業員への人的被害が発生していますから、その被害をこれ以上拡大させないための取り組みが必要です。
①火災の防止
まず、火気を使う設備や器具の使用を支障のない範囲で停止するとともに、消火器や消火栓が使える状態にあるかどうか確認します。実際に火災が発生している場合は、次の対応を進めます。
1)火災の発生を周囲に知らせる
大地震が起こった場合、消防署に通報しても消防車が来るまでに時間がかかる、あるいは来ることができない、という状況が発生します。その場合、企業内で消火対応をせざるを得ませんから、火災を発見した従業員は「火事だ」と叫ぶなどして多くの同僚に知らせます。初期消火にあたっては、次の点に注意します。
②同僚などの人的被害を拡大させない
人的被害を拡大させないための活動も重要です。
中小企業の防災 これだけはやっておこうの他の記事
おすすめ記事
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/02/03
発災後をリアルに想定した大規模訓練に学ぶ
2026年1月14日、横浜市庁舎10階の災害対策本部運営室で、九都県市合同による大規模な図上訓練が行われた。市職員に加え、警察、自衛隊、海上保安庁、医療従事者、ライフライン事業者などが一堂に会し、市災害対策本部運営をシミュレーションした。
2026/01/26
報告すべきか迷う情報 × 最初の一言 × 隠蔽と正直の分岐点
ここ数年、データ改ざんによる不正が突然発覚するケースが増えています。製品仕様に適合していないにもかかわらず、データの書き換えが行われていたり、燃費データや排ガス成分濃度が改ざんされているなど、さまざまな分野でこうした事件は後を絶ちません。今年も、中部電力・浜岡原子力発電所において、安全データの改ざん疑いが発覚しました。 こうした改ざんを未然に防ぐことは、リスクマネジメントの最重要テーマですが、一方で、既に起きてしまっていることを前提として、いかに早く発見し、対処するかを考えておくことも危機管理においては重要になります。
2026/01/26
最優先は従業員の生活支援対策を凌駕する能登半島地震 石川サンケン
家電や自動車の電子制御に用いられるパワー半導体を製造する石川サンケン(石川県志賀町、田中豊代表取締役社長)。2024年元日の能登半島地震で半島内にある本社と3つの工場が最大震度6強の揺れに襲われた。多くの従業員が被災し、自宅が損傷を受けた従業員だけでも半数を超えた。BCPで『生産および供給の継続』を最優先に掲げていた同社は、従業員支援を最優先にした対応を開始したーー。
2026/01/23
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方