2017/02/13
防災・危機管理ニュース

東北大学災害科学国際研究所は10日、「動画で振り返る3.11」-東日本大震災公開動画ファインダーーを公開した。インターネット上で公開されている東日本大震災時の動画を地図上に配置し、当時の状況を振り返ることができる。震災時にどこで何が発生したのか、被災の状況をイメージしながら一般生活者が津波被害に対する正しい知識を持ち、避難行動につながるツールとして活用することが狙い。
同システムでは東日本大震災の津波に関する情報に特化し、インターネット上の動画投稿サイト「Youtube」で公開されている動画情報を地図上で検索できるようにした。これまで、Youtube上に公開されている動画のほとんどには位置情報が入っていなかったという。

同研究所では公開されているすべての動画の内容を目視で確認し、映像に映っている建物や地形の情報などを参考にしながら撮影された場所を1つずつ同定。映像に位置情報を付与することで、地図上に表示することが可能になった。現在、1369件の動画をリンクしているが、全体の75.8%の973件に関して位置情報を把握しているという。
地図上に配置された映像は時系列によって「地震発生時」(青)「津波襲来」(赤)「津波直後」(黄)の3色に色分けし、当時の状況を映像で追うことができる。フリーキーワードやタグ付けによる検索も可能だ。
■「動画で振り返る3.11」-東日本大震災公開動画ファインダーー
http://311movie.irides.tohoku.ac.jp/
(了)
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