ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
ジュニアファイアーファイタープログラム
健康でたくましい地域コミュニティを作ろう!
一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事/
一般社団法人 日本国際動物救命救急協会 代表理事
サニー カミヤ
サニー カミヤ
元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際緊急援助隊。元ニューヨーク州救急隊員。台風下の博多湾で起きた韓国籍貨物船事故で4名を救助し、内閣総理大臣表彰受賞。人命救助者数は1500名を超える。世田谷区防災士会理事。G4S 警備保障会社 セキュリティーコンサルタント、FCR株式会社 鉄道の人的災害対応顧問、株式会社レスキュープラス 上級災害対策指導官。防災コンサルタント、セミナー、講演会など日本全国で活躍中。特定非営利活動法人ジャパンハート国際緊急救援事業顧問、特定非営利活動法人ピースウィンズ合同レスキューチームアドバイザー。
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アメリカで1998年に始まったジュニアファイアーファイタープログラムは、最低年齢制限はありませんが、体力的に平均14歳(州によっては16歳)から21歳まで。消防の基礎(消火・検索・救助・救急)を月2回ペースで体験学習できるカリキュラムです。
このプログラムがはじまってから、ボランティア消防士の平均年齢が65歳から40代まで下がりました。またジュニアファイアーファイタープログラムを卒業した地域の若者が増えたことで、災害対応など安全度が増し、心身を鍛え上げた健康でたくましいコミュニティーを築いています。
National Junior Fighfighter Program Recruitment Video(出典:Youtube)
ほとんどのジュニアファイアーファイタープログラム卒業者は地元のボランティア消防局の非常備消防隊員になるか、または近くの都市の常備消防隊員になることが多く、消防学校でも好成績で卒業しています。
このプログラムの立ち上げは、バスキンロビンズというアイスクリームの会社とダンキンドーナッツ、スパルタンモータースが協力して必要なリソースやコンテンツの組み立てに必要な初期費用を寄付し、ワイオミング州、ミッドランド州、ノースカロライナ州の消防局がハンドブックの執筆や写真の提供を行ったそうです。
ハンドブックの内容は基本的に情報のみの提供とし、具体的な内容は各州の法律に従って、ジュニアファイアーファイタープログラムを実施する各消防局が訓練内容や知識の調整を行うとされています。
下記のPDFにジュニアファイアーファイタープログラムについての詳細が記載されています。まず、最初に「よくある質問解答集」があり、さまざまな疑問を払拭し、必要な責任の所在や参加手順、参加条件、訓練や学習内容、共通認識事項(緊急出動する車両には乗車しない、消火・救急・救助活動は一切行わない)、損害賠償保険への加入条件などについて、1人の消防士に付き参加者6〜7名などの条件が決められています。
いかがでしたか?
ジュニアファイアーファイタープログラムは、常備消防の消防士達が消防学校で学ぶ災害現場に関する教養カリキュラムや出来る範囲内での資機材活用訓練など、様々な現場で対応できる訓練のコンセプトを教えたり、消防機材を使った体力訓練など、とても理に適った内容で行われています。
また、この内容は一般の方々でも学べる内容ですので、いつか翻訳して自衛消防隊員や企業防災関係者に伝えたいと思っています。
それでは、また。
一般社団法人 日本防災教育訓練センター
代表理事 サニー カミヤ
http://irescue.jp
(了)
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