COVID-19はどこからやってくるか?

COVID-19の感染経路は接触感染および飛沫感染です。空気感染はいまのところ発見されていません。数日前にエアロゾル感染などという聞き慣れない言葉のニュースが流れましたが、あの記事は「肺炎患者の肺洗浄を行った際に飛散したエアロゾルで罹患」という極めて特殊な状況下でのことなので、一般人の我々が心配することではありません。

飛沫感染とは、ご存知のことと思いますが、患者の咳・くしゃみ・会話で飛び散る鼻腔・口腔内からの飛沫で感染する形態です。普通に会話するだけでも飛沫は飛んでいることにご注意ください。

また接触感染については、国立感染症研究所が以下のような定義を発表しています。(「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(暫定版)」から)

【濃厚接触の定義】

●新型コロナウイルス感染症が疑われる者と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
●適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診察、看護もしくは介護していた者
●新型コロナウイルス感染症が疑われる者の気道分泌液もしくは体液などの汚染物質に直接触れた可能性が高い者
●その他: 手で触れること、または対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者

 

われわれ一般人に重要なことは「その他」の部分です。これを私の言葉で言い直すと「市中感染していて無症状のまま生活している陽性患者と近い距離で会話していると、それだけで濃厚接触となって感染する可能性がある」ことを意味します。

 

※この記事は「Webマガジン別冊マイカ」に掲載された記事の再録です。同サイトでは新型コロナウイルスの最新情報も更新中です。