家族支援センターは何でも揃っているワンストップショップとして、災害専門家がどんな災害においてもクライシスと闘うための強力な武器である。しかし今回は万能の道具はチャイナタウンの家族には役に立たなかった。彼らが必要としたのはわれわれが提供した援助ではなかった。われわれは彼らに“うってつけの”支援をしたいと思い続けた。困ったことにはわれわれのプログラムにはどこにも“路傍の餓鬼を鎮めるための仏教儀式”という援助はなかった。

問題はもしあなたがパラレルな宇宙にいるなら、あなたのニーズを満たす万能の災害ツールもないということだ。

政府の支援は誰にも合わないフリーサイズだ

一例として災害があなたの近隣に広範な中断をもたらすと想像してみよう。なんでも良い、地震・停電・森林火災など思いつくものを。暗い日々、あなたと家族が被害を受けた自宅に避難しているとき、FEMAの災害援助情報を取り寄せるためのフリーダイヤルをラジオコマーシャルで聞く。

そこへ電話をするとき、あなたは災害援助道具箱の中の最大で、かつ最も良く使われているものにつながろうとしているのだ。FEMAの個人・家計プログラム(Individuals and Households Program: IHP)である。不幸なことにIHPは質の悪いビザンチン官僚制の中をゆっくり、ぐるぐると巡るツアーなのだ。

ハリケーンの後、テキサスとフロリダではまだFEMAを待っている
ヒューストン、2017年10月22日(ニューヨーク・タイムズ)


レイチェル・ロバーツの家の外では、ドライブウェイの横の椅子に骸骨が座っている。膝に骸骨の子供を抱え、空っぽのカップを手にして、足元には”FEMAを待っている“と書かれた看板が置かれている。

8月25日にハリケーン・ハービーがテキサスに上陸してからほぼ2カ月、9月10日にハリケーン・イルマがフロリダに上陸してから6週間、住民はまだFEMAの支払いを待っている。FEMAが援助申請を却下したことに腹をたて、連邦の援助を受ける資格の取得を遅らせ、込み入らせることになったちょっとした問題や論争を依然として解決しようとしている。


ヒューストン郊外北方のキングウッドにあるブライアン・スミスの家はハービーによって屋内2フィートの浸水被害を被ったが“見捨てられた”ように感じているとのこと。

南フロリダのモービル・ホームがインペリアル川の氾濫によって被害を受けたリタ・ペロールトは申請と調査の成り行きを確認するために日に2回FEMAに電話をする。ペロールト夫人は電話が話中で何時間も待たされるので、電話器をスピーカーの上において、別のことをするようになった、他の人もそうしているのではないかとのこと。“脳腫瘍にかかったようだ”。“彼らは言い訳だけだ”と言った」
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