2017/08/23
防災・危機管理ニュース

新潟県糸魚川市は22日、「糸魚川市復興まちづくり計画」を発表した。2016年12月の糸魚川市駅北大火からの復興の基本指針で、大型防火水槽の設置や日本海の海水の消火への活用、雁木(がんぎ)など伝統的な街並みを生かしつつの建築物の不燃化などを進める。
大火では147棟を焼損し、うち120棟が全焼した。計画では対象地域を17ha、そのうち被災地の4haを重点地域に設定。2021年度までの5カ年計画で復興に取り組む。大火を防ぐ街づくりとして、街を東西に横切る本町通り沿いの不燃化に注力し、延焼遮断帯とする。難燃材や不燃材を使用し、雁木を再生する方針。
100m3規模の大型防火水槽の設置を進めるほか、日本海の海水取水配管システムの整備も進める計画。モデル地区を設定し、複数の住宅で連動する住宅用火災警報器設置を推進する。常備消防の人員や資機材の充実や消防団の組織改編で初動体制の強化も行っていく。
これまで糸魚川市に助言を行ってきた国土交通省は、今回の計画を受け今後も復興支援を行う方針。技術支援や財政面でのバックアップなどを進める。
■ニュースリリースはこちら
http://www.city.itoigawa.lg.jp/item/20859.htm(糸魚川市)
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi06_hh_000019.html(国土交通省)
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2023/01/31
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2023年1月31日配信アーカイブ】
【1月31日配信で取り上げた話題】家庭での防災行動を高めるために
2023/01/31
-
-
1000人に聞いた防災の取り組みと行政への期待
リスク対策.comは、地域住民がどの程度防災に取り組んでいるのか、また防災の観点から行政に対してどのような要望を持っているのかなどを把握する目的でインターネットによるアンケート調査を実施した。その結果、2021年5月から避難勧告が廃止され避難指示に一本化されたことについては約5割しか理解していないことや、平時から国や地方自治体の防災のホームページなどがあまり活用されていない実態が明らかになった。調査は、2022年11月21日から22日にかけてインターネット上で行い、全国の20歳以上の成人男女1000人からの回答を得た。質問は、回答の質を高めるため「この質問は一番右の回答をお選びください」という条件項目を入れ、適切な回答をしなかったものを除き、計889人を有効回答として分析した。
2023/01/30
-
社内滞在時をイメージさせる実践的な訓練と備蓄
テクニカルセラミックスを開発・生産するクアーズテックは2012年、東京都の帰宅困難者対策条例を機に一斉帰宅抑制対策に乗り出しました。独自のプログラムを追加した実効性の高い訓練や被災時の心理にも配慮したきめ細かな備蓄が評価され、2021年には東京都のモデル企業に。同社の取り組みを紹介します。
2023/01/29
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2023年1月24日配信アーカイブ】
【1月24日配信で取り上げた話題】最強寒波への備え
2023/01/24
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2023年1月17日配信アーカイブ】
【1月17日配信で取り上げた話題】防災心理を学ぶゼミ生が制作した企業の防災マニュアル/コロナ発生から3年 企業の初動対応を振り返る
2023/01/24
-
BCPと助け合える関係が機能した災害復旧活動
2019年の台風19号でグループ含め3工場が壊滅的被害を受けたカイシン工業は、経営トップが「全力復旧」の方針を発表すると各工場が即座に活動を開始。取引先や協力会社の支援を受けて設備の交換を迷いなく進めるとともに、代替生産によって早期に出荷を再開しました。同社のBCPと助け合える関係づくりを紹介します。
2023/01/19
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方