2017/09/22
防災・危機管理ニュース
東京都宗教連盟は21日、小野貴嗣理事長らが都庁を訪問。小野理事長が小池百合子知事に「災害支援に関する協議についての要望書」を手渡した。同連盟は都内約4000カ所の寺や神社、教会といった宗教施設での災害時の帰宅困難者受け入れの方針を申し入れ。小池知事も前向きな姿勢を示した。
同連盟から都への要望事項は1.災害対策における都と同連盟の連携と情報共有のための連絡調整委員会(仮称)の設置2.都内の宗教法人所有施設の帰宅困難者向け一時滞在施設などへの有効活用の促進―の2点。同連盟では都と委員会を設置し、宗教施設での帰宅困難者受け入れへ協議を行いたいとした。区市町村と宗教施設間での協定締結推進などが議題となる。
同連盟顧問の稲場圭信・大阪大学大学院人間科学研究所教授が2014年に実施した調査によると、自治体と協定を締結している宗教施設は全国に399カ所、自治体と協力関係にある施設は2002カ所で、計2401カ所が303自治体に何らかの協力を行っているという。
小池知事は要望書を受け取った後、「首都直下地震では都内で500万人以上の帰宅困難者の発生が見込まれる。申し入れは心強い」と歓迎。さらに「連盟の加盟施設4000カ所の情報も共有できれば、行政も助かるし都民も安心する。宗教施設は広いし、井戸を持っているところも多い。セーフシティの実現へ区市町村とも連携して前に進みたい」と取り組みへ意欲を示した。
■関連記事
「一時滞在施設確保へ管理者免責求める」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3734
「東京都、2020年までの防災事業計画策定」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3748
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/28
-
-
-
-
-
月刊BCPリーダーズ2025年上半期事例集【永久保存版】
リスク対策.comは「月刊BCPリーダーズダイジェスト2025年上半期事例集」を発行しました。防災・BCP、リスクマネジメントに取り組む12社の事例を紹介しています。危機管理の実践イメージをつかむため、また昨今のリスク対策の動向をつかむための情報源としてお役立てください。
2025/10/24
-
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方