マンションの災害対策に向けた提言
MALCAが、設立記念のキックオフフォーラムにおいて、マンションの防災対策に関わる一般市民や事業者に対して提言も行っている。対象は、マンション居住者、マンション管理組合、管理会社、行政とマンションの災害対策に関わるすべての人々。 

提言内容は、マンション居住者と管理組合などは、火災発生時に自力で状況を判断し、行動できる力を養い、できるだけ共同生活を維持継続することを目標に、それぞれMLCPを作成し、災害対策(防災、減災)に取り組むこと、および、管理会社、行政、専門家らは、各マンションの居住者と管理組合らによるMLCPの作成・実施などを支援する体制を整え、実行してほしい―としている。

MALCAの具体的な支援メニュー
三橋博巳理事長(日本不動産学会会長、日本大学大学院不動産学科専攻教授)によると、MALCAの具体的な支援メニューは大きく2種類。1つは、各マンションから依頼された災害対策に関わる相談業務への対応。もう1つはMLCP普及の啓発活動。コンサル業務では、MLCP作成支援のほか、建物の耐震性確保からマンションの災害対策に関わるあらゆる相談に応じる考え。MLCPプランナーの資格制度発足もこの一環

啓発活動は、イベント開催を積極的に展開し、ホームページではイベントの記録動画も放映。防災の日には東京都消防庁と連携したり、毎回、危機管理分野の著名人を講師に招いたり、災害時に簡単に美味しく食べられる調理を振る舞うなど、マンションの災害対策に関心のある人ばかりでなく、一般消費者にもなじみやすい工夫を凝らした内容で行っている。


MLCPプランナー資格制度も始動
MALCAでは、マンション防災のリーダーとなる専門資格「MLCPプランナー」制度を創設。第一弾となる講座を3月2日に開く。 MLCPプランナーにはA・Bの2タイプある。Aタイプは、マンション居住者で、自らMLCPを作成したい人向け。Bタイプは、マンション管理士や管理会社の社員を対象とした事業者向けで、MLCPの作成や災害対策を支援する人を対象としたもの。 

このうち、月2日はAタイプの基礎講座編。3学習時間は午前10時から夜18時まで7時間弱。座学のほか、ワークシップとグループ討議を行い、受講者には修了証を交付する。 

MALCAとMLCPプランナーの詳細は、www.malca.or.jpを参照。