プライバシーディフェンダーのデモ画面。PC内から個人情報を検出し、適切に処理されていなければ警告が発せられる

AOSデータは10日、企業向けに個人情報保護法対策ツール「プライバシーディフェンダー」を提供すると発表した。パソコン内に保存されている個人情報を検索し、検出した情報を暗号化するほか、不要な情報に関しては削除を促す。検査結果レポートは安全なクラウド環境で管理し、管理者は複数のパソコン端末に存在する個人情報ファイルの運用状況を統合管理することができる。価格は10ライセンス5年版で15万円(税別)。

AOSデータ代表取締役の春山洋氏

同社代表取締役の春山洋氏は「今年の個人情報保護法の改正施行により、個人情報の定義が明確化され、対象は個人情報を取り扱うすべての事業会社に拡大された。安全管理措置についても明確化された。そのためパソコン上の顧客台帳にパスワードをかけなければいけないほか、必要でないデータは消去しなければいけないなど、システム管理者が管理しなければいけない項目が増えた。『プライバシーディフェンダー』であれば、これらに対しリーズナブルに対策を施すことができる」とする。検索機能に限定した無償版は以下からダウンロードすることができる。

www.privacydefender.jp/free

個人情報漏洩案件は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)セキュリティセンターの調査によると、プライバシーマーク(Pマーク)を付与された企業であっても2014年に1648件。15年が1955件で16年は2044件と毎年増加傾向にある。そのうちインターネット経由でワームやウイルスによるものが約50%あるとみられ、セキュリティ対策とともにクライアントPCに保存されている個人情報の暗号化は懸念事項とされていた。

(了)